経営書を読む 「ワーク・シフト」(2) 暗い未来を変え る新しい能力獲得が不可欠 2017/4/8 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の企業面にある「経営書を読む 「ワーク・シフト」(2) 暗い未来を変える新しい能力獲得が不可欠」です。





 本書では、2025年の未来予想図として世界各国で様々な職に就く若者たちのストーリーが語られています。

 ロンドンの多国籍企業に勤めるビジネスマンは「いつも時間に追われ続ける未来」を、カイロのフリーランスのプログラマーは「孤独にさいなまれる未来」を体現する架空の人物として描かれています。彼らは一見すると、時差をいとわずに海外の顧客や同僚と仕事をこなすグローバルプロフェッショナルです。

 日本でもバブル期には羨望の存在だったはずです。近未来、テクノロジーの進展で通勤や出張する必要がなくなり時間に余裕のある生活となるはずが、細切れの時間に追われ、生身の人間と接する機会が減ってしまった寂しい日々を送ることになるとは……。

 さらに、先進国に住みながらも急速にグローバル化する人材市場から取り残され新たな下層階級の一員になってしまった米国の若者は、「繁栄から締め出された新しい貧困層」の象徴として描かれています。創造性が高く専門技能への需要がある上層階級との対比として、ロボットや人工知能(AI)に取って代わられる可能性の高い単純作業従事者の暗い未来予想図です。

 これが一昔前なら、PTAの役員をしたり、地元の教会で歌を歌ったり、地域のコミュニティーに深く関わることで個人の社会的地位はそれほど問題ではなかったかもしれません。緊密なコミュニティーではさまざまな社会的地位の人たちがごく自然に交ざり合っていたからです。しかし、見知らぬ者同士の関係では個人を特徴づけるに当たり社会的地位・評価が果たす役割が大きくなるのです。

 英タイムズ紙の選ぶ「世界のトップビジネス思想家15人」の一人でもある著者は、「暗い未来を避けるために私たちが取れる行動はあるのか? 暗い未来のシナリオを書き換えるためにはさまざまなことを試し、対抗策を取ること、そして厳しい選択をおこない、新しい能力を身につけることが不可欠だ」と記しています。



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