経営書を読む 「小倉昌男 経営学」(1) 学習し続ける 無関係に見えても幅広く 2015/07/07 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞のキャリアアップ面にある「経営書を読む 「小倉昌男 経営学」(1) 学習し続ける 無関係に見えても幅広く」です。

小倉昌男 経営学
」、通常なら読まないであろう書ですが、この記事を読んでいると、小倉氏の視点が非常に興味深いことに気付かされ、気になって参りました。





 ヤマト運輸で宅急便ビジネスを築き上げた名経営者、小倉昌男氏が自身の経験と教訓をまとめた本書は、まさに「経営学」というタイトルにふさわしいものです。特に本書の神髄は「学習の経営学」にあります。

 それを端的に表すのが第2章冒頭の「経営とは自分の頭で考えるもの」という言葉です。小倉氏は「学習を止めない人」です。経営には絶対の正解はなく、それでも経営者は「決断」をしなくてはなりません。経営者は常に自分の頭で考え続ける必要があり、学習しなければならないのです。

 本書からは小倉氏の3つの学習姿勢が読み取れます。それらは「学術的な」経営学の理論と見事に符合するのです。

 第1はエクスプロレーション(知の探索)という理論です。新しい知見・アイデアは「既存の知」と「別の既存の知」の新しい組み合わせで生まれます。しかし人の認知には限界があり、近くの知だけを組み合わせがちです。よって新しいビジネスアイデアを出すには、自分とは一見関係ないことを幅広く探索し、学ぶことが有用です。

 第2章では小倉氏が様々なセミナーや講演に出席し、得た知見を試行錯誤しながらヤマトの経営に反映させていった様子が描かれています。例えば1976年、通産省外郭団体の若い研究員の話に驚かされます。「製造業とサービス業ではビジネス根本発想を変えるべきだ」との主張でした。

 製造業は一般に商圏が広く、在庫を抱えながら長期で売っていきます。サービス業は商圏が狭く、運輸業・ホテル業などは在庫を持てません。製造業のような大規模の少数拠点ではなく、小規模で多数拠点を持つことが重要という、真逆の発想が必要なのです。

 当時は両者の違いなど議論されておらず、小倉氏はこの話から学びを得ました。結果として、今は全国に約23万店舗ある小商圏の取次店を中心とした、宅急便ビジネスの発想に行き着くのです。



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