経営書を読む 「戦略プロフェッショナル」(2)最新の理論の落 とし穴本質は「シンプル」に宿る 2017/5/6 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の企業面にある「経営書を読む 「戦略プロフェッショナル」(2)最新の理論の落とし穴本質は「シンプル」に宿る」です。





 「セグメンテーション」「プロダクトライフサイクル」「ポートフォリオ」――本書にはそうしたカタカナ言葉、つまり戦略理論のフレームワークが色々出てきます。いずれも、本書が書かれた1991年よりずっと前から使われている「古い」ものばかりです。

 実はその約20年後のミスミの経営改革もほぼ同じ手法で行われています。近著「ザ・会社改造」によれば、「古典的な恐竜」と言われ忘れ去られていたプロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)理論にこだわって多角化の問題点を明確にし、結果を出すことができたのです。

 「十年一日のように同じことを言う」というのは大学教授の定番ですが、「最新の理論を取り入れなければいけない」という指摘には大きな落とし穴があることを三枝氏は示してくれます。

 第1回の繰り返しになりますが、「原理原則」は年がたったから古くなるというものではありません。さらに言えば、世の中が変わるから、より複雑になればなるほど、原理原則の重要性がいっそう増すのです。はやりの枝葉末節に浮かれて本質を見失いがちになるからです。そうした傾向はいわゆる「意識高い系」、あるいはそうした人々が集まっている「優良企業」に多いように思われます。

 そして、一見「最新」に見せるために本来は単純であるはずのコンセプトをより複雑に見せることすらあります。カリスマ経営者のジャック・ウェルチは「複雑に説明するとよく考えているように見える」ことに警鐘を鳴らしています。良い戦略は本来シンプルであるはずだからです。

 「古典的コンセプト」にこだわると「時代錯誤」などと言われるかもしれません。しかし、考えてみてください。原則を外した戦略が機能するでしょうか? そして、戦略の本質が「バカなとなるほど」であるとすれば、他社が新しいものに踊らされがちな時こそ「古典」の良さが生きるのではないでしょうか? 



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