経営書を読む 小倉昌男著「小倉昌男 経営学」(3) 顧客・現場から学ぶ 相手の立場で考え創造性 2015/07/21 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞のキャリアアップ面にある「経営書を読む 小倉昌男著「小倉昌男 経営学」(3) 顧客・現場から学ぶ 相手の立場で考え創造性」です。





 小倉昌男氏の第2の学習姿勢は「顧客から学ぶ・現場から学ぶ」ことです。この姿勢は全てのビジネスで重要です。さらに小倉氏の特徴は「相手の立場に立って考える」ことでこの学習姿勢を高めていることだ、と筆者は考えます。

 経営学では近年「プロソーシャル」という考え方が注目されています。そこでは「相手の立場にたって考える人の方が、クリエイティブな成果を生み出しやすい」とされています。

 クリエイティブな成果には「新奇なこと」「有用なこと」という2つの条件があります。特に2つ目は重要です。新奇なだけで何の役にも立たなければ、クリエイティブとはいえません。どうすれば新奇なアイデアが「相手の役に立つか」を考える必要があります。

 本書では、小倉氏のプロソーシャルな側面が多く描かれています。例えば宅急便サービスを始めた当初、翌日配送をうたっているのに、荷物が届かない率が1割を超えたことがありました。当時の宅配便は午前中に届けるのが通例でしたが、その時間帯は各家庭が留守にしがちで、さらにその翌日まで待たざるを得なかったのです。

 ここで小倉氏が考えたのは荷物を受け取る側の立場です。受け取る側からすると、午前中、30分だけたまたま買い物に出て残りは在宅していたのかもしれません。その間に宅配者が来て荷物が受け取れないのなら、それはサービスへの不信感を生むだけです。

 そこで小倉氏は「在宅時配達」を徹底する方向に舵(かじ)を切ります。すなわち、午前中に受取人が不在なら午後に再度訪問し、それでも不在ならその日の夜に届ける、ということです。結果として同社顧客の宅配便への満足度は高まっていきます。

 プロソーシャルの姿勢を持つ小倉氏は、クリエイティブな成果を出しながら、同社のサービスの質をどんどん向上させていったのです。

(ケーススタディーなど全文を「日経Bizアカデミー」に掲載)



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