経営書を読む C.K.プラハラード著「ネクスト・マーケット」(2) 「使い切り化」革命 貧困層に浸透、薄利多売で収益 2016/04/19 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞のキャリアアップ面にある「経営書を読む C.K.プラハラード著「ネクスト・マーケット」(2) 「使い切り化」革命 貧困層に浸透、薄利多売で収益」です。





 発展途上国の貧困(BOP)層向けに収益の出るビジネスを提供し、社会問題の解決にも寄与する――この目的を達成するために「先進国の既存のビジネスモデルをそのまま延長する」という考えは間違っているとプラハラードは説きます。BOPビジネスは先進国とは全く異なる発想、すなわちイノベーションが求められるのです。

 第2章ではBOPビジネスにおける様々なイノベーションの考え方・事例が紹介されています。ここでは「使い切り化」に焦点を当てましょう。

 例えば、シャンプーです。先進国では、シャンプーは大きめのボトルに入って数百円、高いものだと数千円で売られています。これは先進国では普通の感覚ですが、所得の極めて低いBOP層ではシャンプーに数百円、ましてや数千円を支出することは不可能です。

 それに対し、現在のインドではシャンプー1回分の使い切りパックが飛ぶように売れています。小分けにすることで単価を0.5~1ルピー(約1円)の超廉価に抑えるのです。これならBOP層でも購入可能です。もちろん超薄利ですが、インドのように10億人もいる市場であれば、圧倒的な数を販売することで収益を確保できます。

 インドのシャンプー市場はプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)など先進国の巨大企業が主導しているのも特徴です。P&Gの高級シャンプー「パンテーン」も使い切りパックで販売されています。こうした多国籍企業の積極的な市場開拓の結果、シャンプーは今やインドのBOP層の90%にまで浸透し、うち6割(金額ベース)は使い切りパックなのです。

 このように、多国籍企業の発想の転換・イノベーションは巨大なBOP市場を生み、今まで高級シャンプーに手が届かなかったBOP層の衛生問題までもが改善されているのです。「使い切り化」革命により、いまや様々な食料品、化粧品をBOP層が手に入れられるようになっています。



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