経営書を読む(1) 企業変革の出発点 現状満足から抜け出す 2016/06/07 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞のキャリアアップ面にある「経営書を読む(1) 企業変革の出発点 現状満足から抜け出す」です。





 著者のジョン・P・コッターはハーバード・ビジネス・スクール名誉教授で変革のマネジメントやリーダーシップ論の世界的権威です。いかに企業変革を成功に導くかについて論じた本書の中でコッターは、現状満足や自己肯定が変革を妨げると繰り返し警告します。

 これは、変わることへの抵抗がとても大きいことを意味しています。変革を成し遂げるには、まずその必要性を認識することが必要です。

 ただ、変革への抵抗は組織の至る所に存在します。例えば自社の業績低迷に対し「しかし、他社も低業績ですよ」「しかし、我々も改善しつつありますよ」といった「しかし」の付いた発言が多ければ、それは問題から目をそらす企業文化の表れです。「景気が良くなれば」など「れば」の付いた発言が多ければ他人頼みの組織であることを意味します。このような組織では問題を自分自身の中に見いだせず、変革は始まりません。

 また、大規模なコスト削減プロジェクトに取り組む中、役員がマホガニー製のテーブルのある見事な会議室で打ち合わせをし、ファーストクラスで出張をしているようではうまくいくはずがありません。変革への抵抗は行動によっても組織内に広がってしまいます。

 このような状況は過去の成功が生み出します。企業は社員、特に管理職に対し、それまでうまくやってきたことを守るためのマネジメントを要求するからです。マネジメントとは、計画立案や実行に向けた組織化、コントロールといった側面を強く持ちます。確実性と秩序を築き上げる原動力であり、日々の組織運営には必要不可欠です。

 しかし、変革にはそれとは違う力が必要になります。危機意識を醸成し、変革の方向を示し、人材を整列させ、行動に駆り立てる原動力です。コッターは、それこそがリーダーシップだと言います。リーダーが現状満足を打破し組織を目覚めさせることが企業変革への第一歩となるのです。



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