経営書を読む(2) 変革はカリスマのみでは成らず 従業員全員に権限与える 2016/06/14 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞のキャリアアップ面にある「経営書を読む(2) 変革はカリスマのみでは成らず 従業員全員に権限与える」です。





 企業変革というと、1人の偉大なリーダーが成し遂げるイメージがあります。たとえばクライスラー社のリー・アイアコッカなどはその最たる例でしょう。確かにトップのリーダーシップは重要です。ただそれ以上に重要なのは変革のための連帯チームを作り上げることです。どんな偉人でも独りでは大規模な変革を成し得ません。

 変革のリーダーシップは、まずは2~3人によって始められるとコッターは言います。しかし、やがてそれが20人、50人と多くの人の参画につながることが大事で、そうなって初めて変革は実現すると主張します。

 そうだとすると次の2点が重要になります。一つは、個人の力を過信せず、連帯チームを作ってエンパワーメント(権限委譲)し、彼らにリーダーシップを発揮させることです。もう一つはメンバーの選定を間違わないことです。特にエゴが強い人、批判的な人は決して参画させてはなりません。なぜなら、彼らはチームの相互信頼を傷付け、チームワークを壊してしまうからです。

 企業変革は実現の過程で様々な障害に遭遇します。たとえば、経営資源や業務プロセスを分断する組織構造や、行動を制約する古い人事制度や情報システムなどです。

 ただ、それ以上に問題になるのはスキル不足です。企業の変革後にはこれまでとは異なる新しい行動、技能、態度が必要になります。本来ならトレーニングなどを通じた事前準備が必要ですが、残念ながらほとんどの場合、準備不足です。

 このような障害を乗り越えていくためには、連帯チームに留まることなく、全社員に権限が与えられる必要があります。全社員が自分で行動する力を持てば、変革実現はもう目の前です。権限委譲の際は変革にむけたビジョンが重要な役割を果たします。企業変革は、ビジョンを示す大きなリーダーシップと、それを実現していく小さなリーダーシップの両輪で成し遂げられるのです。



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