背水の改造内閣(2) 「こんな人事、不満出るよ」 2017/8/8 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の総合面にある「背水の改造内閣(2) 「こんな人事、不満出るよ」」です。





 「どうなっているんだ。こんな人事、不満が出るよ」。翌日の内閣改造の全容がみえた2日夜、衆院議院運営委員長の佐藤勉(65)は周辺にぶちまけた。5月に棚橋泰文(54)らと谷垣グループを割って新・麻生派の結成に加わったが、佐藤も棚橋も閣僚で処遇されなかった。

内閣改造の当日、小泉の姿は都内の百貨店にあった(3日、(左)は内堀雅雄福島県知事)

 首相の安倍晋三(62)は今回の内閣改造・自民党役員人事で「安定」を重視し、閣僚経験者の再起用が目立った。ポストから遠ざかった議員には不満が募る。ベテラン議員は「不祥事が怖かったのだろうが、恨む声が上がりかねない」と懸念する。

 「今回は経験者中心みたいだから難しそうだ」。内閣改造前、政調会長だった茂木敏充(61)は同じ額賀派の渡辺博道(67)に伝えた。当選6回の渡辺は派閥会長の額賀福志郎(73)が安倍に閣僚候補として推薦していた。2日夜、入閣がかなわなかった渡辺が議員宿舎に帰ると額賀と遭遇した。「党人事のほうではお願いします」。額賀は「分かったよ」と応じた。

 週末の5日、渡辺は地元の千葉県松戸市で盆踊り大会に参加した。「先生、期待してたんだけど」。支援者から声をかけられたが「不徳の致すところです」と返すのがやっとだった。

 2日夜、石原派の所属議員が東京・赤坂に集合した。国会対策委員長に森山裕(72)を送り込んだものの、派閥会長の石原伸晃(60)を含め入閣はゼロ。「森山さんを支えよう」。表だって不満を口にする者はいなかったが、中堅議員は「弱小派閥の悲哀だ。麻生派は多くなったし、首相は岸田派に気を使わないといけないから」と心の内で悔しさをかみしめた。

 「目玉」として閣僚や官房副長官への待望論が浮かんだ小泉進次郎(36)。「国民が見ているのは首相だ。周りの顔を変えたくらいじゃ流れは変わらない」。周囲にこう漏らし、自らの処遇も「サプライズにもならない」と冷淡だった。内閣改造の3日は都内の百貨店にいた。福島県の桃をアピールし、閣僚人事を巡る永田町の熱狂とは一線を画した。

 「『このポストに就けばここにたどり着ける』なんて、いつの時代の話だ。トランプ(米大統領)やマクロン(仏大統領)を見れば明らかじゃないか。永田町の論理は凝り固まってるよ」。最終的に党筆頭副幹事長を受けたが、安倍に取り込まれたのかはまだ見えない。

(敬称略)



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