英、法人税20年に18%に下げ 総選挙後初の予算案 福祉スリム化、歳出削減 2015/07/09 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の国際2面にある「英、法人税20年に18%に下げ 総選挙後初の予算案 福祉スリム化、歳出削減」です。

日本と違って、明らかに国家財政を安定軌道に乗せている米国、ポンドも対円で上げてきそうな気配です。





 【ロンドン=黄田和宏】英財務省は8日、2015年度の夏季予算案を発表し、20年に法人税を18%まで削減する方針を打ち出した。歳出の削減により財政赤字を縮小する一方、税負担を軽減して企業活動を促す。5月の総選挙で勝利したキャメロン首相率いる保守党の単独政権は、福祉をスリム化する一方で負担を軽減する方向へ踏み出す。

8日、予算関連書類が入ったかばんを掲げているオズボーン英財務相=ロイター

 今回の予算案は5月の総選挙で保守党が単独過半数の議席を獲得して以来、初めて。保守党単独による予算編成は1996年以来、19年ぶりとなる。

 外国企業の投資を促すことなどを目的に、法人税の引き下げを一段と進めることなどが柱だ。英国の法人税は現在でも20%と主要先進国では最低水準にあるが、これを17年に19%、20年には18%と段階的に引き下げる。

 金融機関への課税も見直す。現在は、銀行の保有資産に対して銀行税を課しているが、今後6年間で段階的に引き下げる見通しだ。一方、銀行の利益に対する課税を16年以降、8%上乗せする。資産規模が大きい大手金融機関のHSBCなどが、重い税負担などを理由に英国からの本社移転を検討していることに配慮した格好だ。

 歳出削減も進める方針だ。15年度の財政赤字は国内総生産(GDP)比で3.7%と、14年度の4.9%から縮小すると予想。19年度にはGDP比0.4%の財政黒字を達成するとの考えを示した。公的債務残高は15年度の80%台から20年度にGDP比68.5%に縮小する見通しだ。

 経済見通しでは、15年の経済成長率を前年比2.4%増と、総選挙前の3月の予算案に比べて0.1ポイント引き下げた。14年の3%の高成長からはやや減速するが、引き続き主要国では最高水準の成長が続く見通しだ。外部要因として、「ギリシャの金融危機が英国経済にとって最大のリスク」と指摘した。17年は2.4%に0.1ポイント引き上げた。

 オズボーン財務相は、8日の英議会での演説で、今回の予算案を「労働者のための予算」と強調した。25歳以上の労働者を対象に最低賃金を20年に一時間あたり9ポンド以上に引き上げる考えを示した。一方、現行の高福祉の継続は持続不可能と指摘。税額控除や住宅補助などの増額を今後4年間凍結することを明らかにした。

 課税逃れに対する徴税を強化する。英国歳入関税庁(HMRC)の予算を強化し、72億ポンドの税収を確保する方針を示した。租税回避地などを経由した多国籍企業への課税を強化するほか、非居住者に対する優遇税制なども見直す。

 国防予算については、北大西洋条約機構(NATO)の目標であるGDP比で2%の支出を継続する。



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