英ポンド売り強まる 外為市場 テロ受けEU離脱懸念 2016/03/25 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞のマーケット総合2面にある「英ポンド売り強まる 外為市場 テロ受けEU離脱懸念」です。





 ブリュッセルで22日に発生した連続テロを受け、外国為替市場で英ポンド売りが強まっている。テロ発生により英国の欧州連合(EU)からの離脱懸念が高まるとの見方が背景にある。通貨オプション市場では、テロ後に将来のポンド安を見越した取引も急速に膨らんでいる。

 24日の東京外国為替市場でポンドの対ドル相場は1ポンド=1.40ドル近辺で推移した。ポンドはテロ発生後に下げ足を速めており、対ドルの下げ幅はこの2日間で0.8%になった。ポンド相場は英国でEU残留の是非を問う国民投票が6月に実施されることが決まった2月後半、一時2009年3月以来約7年ぶりの安値となる1.38ドルを付けた。この安値に再び近づいている。

 英国の世論調査ではEU残留派と離脱派は拮抗している。だが今後、「欧州でテロが発生する度に、世論が離脱派への傾斜を強める可能性がある」(みずほ銀行の唐鎌大輔チーフマーケット・エコノミスト)。市場ではこれを見越したポンド売りが進んでいる。

 通貨を売ったり買ったりする権利を取引する通貨オプション市場で、その動きはさらに顕著だ。市場でポンドを買う権利、売る権利のどちらの需要が強いかを測る指標「リスクリバーサル」を見ると、6月の国民投票前後に期日を迎える3カ月物は23日時点でマイナス4.45%。マイナス幅が大きくなるほど、ポンドを売る権利の需要が強いことを示す。マイナス1%台だったテロ発生前から急落し、データを遡れる05年以降で最もマイナス幅が大きくなった。

 「ポンド建ての取引がある機関投資家や企業などが、将来のポンドの下落リスクに備えた取引を増やしている」(シティグループ証券の高島修チーフFXストラテジスト)。さらに、最近の動きはポンド売りで利益を得ようとするヘッジファンドなどの投機勢も加わった可能性がある。

 英国のEU離脱問題は、英国や欧州の株価の下落につながり、市場のリスク回避の動きを高める恐れもある。資金の逃避先とされる円にも上昇圧力がかかりそうだ。



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