荒れ模様株価を指数で読む リスクとるか、時機を計る 2015/10/17 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞のマネー&インベストメント面にある「荒れ模様株価を指数で読む リスクとるか、時機を計る」です。





 中国を発端にした世界的な景気減速への懸念が高まっていることなどから、日本株相場は値動きの激しい展開が続いている。上海株の値動きに引きずられる形で、日経平均株価の日中値幅が数百円に達することも珍しくない。そんな大荒れ模様の相場の羅針盤として注目を集めるのが「変動性指数(ボラティリティー・インデックス=VI)」と呼ばれる指標だ。

 米S&P500種株価指数を対象とする「恐怖指数(VIX)」や日経平均を対象に算出する「日経平均VI」が代表例だ。どちらも市場が今後1年間で対象となる株価指数がどの程度の変動幅になるのかという予想を示している。

 例えば、現在の日経平均が2万円、日経平均VIが20なら、「株式市場は今後1年間、日経平均が2万円から20%の値幅(1万6000~2万4000円)で推移すると予想している」という意味になる。

 数字が大きいほど投資家が今後の変動幅が大きくなると予想していることを表す。一般に20を上回ると警戒ゾーンとされる。VIを16で割ると1日あたりの変動率を示す指標として使うこともできる。

 日経平均VIがこれまで大きく上昇したのは、まず2008年、リーマン・ショックの時期だ。このときは92.03まで上昇した。東日本大震災の11年にも69.88まで水準を切り上げた。直近では中国が人民元を切り下げた8月、一時は47.01まで急騰した。ただ直近では落ち着きを取り戻している。ファイブスター投信投資顧問の片岡邦夫執行役員は「経験上、日経平均VIが40を超えると一旦ピークを打つことが多い」と話す。

 VIはオプションディーラーや機関投資家の相場の見通しを反映した指標として市場の支持を集めている。実際、大和証券グローバル・エクイティ・トレーディング部の池端幸雄担当部長は「VIの値動きは、トレーディングフロアの肌感覚と近い」と話す。

 では、多額の資金を運用するファンドマネジャーはどのようにVIを活用しているのだろうか。市場では相場の「リスクオン」と「リスクオフ」のタイミングを見計らうのに、VIの値動きを参考にするといった活用法があるという。外資系運用会社の運用担当者は、「VIが上昇している局面ではリスク感度の高い銘柄を手じまうことが多い」と話す。

 ボラティリティーの高さを逆手に取ることもできる。ベイビュー・アセット・マネジメントの佐久間康郎執行役員は「ボラティリティーが高いときには、ささいな悪材料でも株価が急落することが多い」と分析する。逆にこうしたタイミングを捉えれば、株価が急落した後の安値で目当ての銘柄を購入することもできるだろう。

 近年はVIに関連した上場投資信託(ETF)や上場投資証券(ETN)への資金流入も増えている。日経VIへの連動を目指す「NEXT NOTES 日経平均VI先物指数 ETN」や、VIX先物に連動する「国際のETF VIX短期先物指数」などが知られている。

 相場の下落リスクを回避したい投資家に向けて7月以降は新規設定が相次いだが、「一般に、保有期間が延びるほど基準価格が減価する」(野村証券の塩田誠ETFマーケティング・グループ長)性質があることには注意が必要となる。先行きが見えにくく荒れやすい相場だからこそVIを賢く活用して、資産運用を進めていきたい。

(三島大地)



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