迫真 まとめサイト不信の連鎖(3)グーグル検索をだませ 2016/ 12/29 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の総合面にある「迫真 まとめサイト不信の連鎖(3)グーグル検索をだませ」です。





 「当社は掲載された記事には一切関与していません」

グーグルは複製ページに目を光らせるが…(米国のデータセンター)

 11月30日、ライオンは1枚のリリースを発表した。同社の機能性表示食品「ラクトフェリン」が、放射能汚染やがんに効果があるという記事がネットに流れ出したからだ。

 「表示以外の効果もあったんですね」。ライオンの担当者が気付いたきっかけは消費者からの1本の電話だった。その消費者はライオンが認めた新しい「効能」だと思い込んでいた。

 記事が載ったのは医療情報をまとめたディー・エヌ・エー(DeNA)のキュレーションサイト「WELQ」。記事の隣にはライオンのネット広告があった。健康や自社製品に関連するページに自動的に広告を掲載するよう代理店と契約していたからだ。記事の閲覧回数が伸びればDeNAが得る広告収入は膨らむ。WELQの広告料は業界内でも高めの設定だったが、月に延べ2000万人を超える閲覧者の数が「価値」を上げた。

 ウェブサイトが誕生して四半世紀。いまやネット上には130兆ものページがある。利用者に見つけてもらうには、検索結果で上位に表示される必要がある。そのための技術のひとつが検索エンジン最適化(SEO)だ。本来は利用者が情報を見つけやすくする技術だが、DeNAはそれを逆手に取った。

 利用者に必要な記事を発信するのではなく、SEOの技を駆使して検索で上位にくる記事を意図的に作っていた。7日開いた記者会見で社長の守安功(43)も「(サイト作りが)SEOに寄り過ぎた」と漏らした。

 もちろん検索エンジン側も自衛策を講じている。グーグルはキーワードを乱用した情報や無断複製があるページは順位を下げ、悪質な場合は表示しない。ただ、その警戒網をかいくぐる技術も次々と生まれている。

 「リライトツール」と呼ばれるソフトもそのひとつだ。他人の記事のコピペ(切り貼り)では盗用がすぐ発覚する。そこで特定の単語を置き換えたり、文章の一部をランダムにシャッフルし合成したりする。いったん他の言語に翻訳し、日本語に戻して痕跡を消すものもある。こうした技術が「記事の粗製乱造を生んだ」(ソフト会社)。

 「結局、ユーザーにとって役に立つコンテンツを作ることが重要なんです」。グーグルで検索技術の伝道師役を担う金谷武明(45)はSEOのコツをこう話している。

(敬称略)



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