迫真 トランプ大統領100日(3) 経済政策、前政権より まし 2017/5/11 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の総合面にある「迫真 トランプ大統領100日(3) 経済政策、前政権よりまし」です。





 「多くの中小企業に大いに役立っていることがわかった」。米大統領ドナルド・トランプが政策を翻しているのは外交・安全保障分野だけではない。4月12日、「廃止だ」と主張してきた米輸出入銀行の存続を唐突に表明したのもその一つだ。

米製造業の代表者らの話を聞くトランプ氏=ロイター

 輸出入銀は高額な米国製の航空機やガスタービンなどを購入する外国企業への信用保証や融資を担う。一部の企業を優遇して公平性に欠けるなどと批判され、オバマ前政権時から議会で廃止論が活発だった。「経済の崩壊を招く」。ゼネラル・エレクトリック(GE)最高経営責任者(CEO)、ジェフ・イメルト(61)らの主張はなかなか響かなかった。

 トランプはボーイングの前CEO、ジム・マックナーニ(67)との会談をきっかけに翻意したとされ、「実際には非常に良いものだ。大いに稼げる可能性がある」とまで語った。ホワイトハウスではビジネス界との会合を頻繁に開き、企業トップらの声に耳を傾けている。

 「インフラ投資、税制改革、規制改革。大統領がやろうとしていることは気に入っている」。イメルトはこう公言してはばからないが、1年前は政治にいら立っていた。もともと共和党支持者ながらオバマ前政権の経済改革の司令塔「雇用・競争力会議」議長を務め、米国への製造業回帰に汗をかいた。それなのに民主党の大統領候補が反大企業の主張を強めていたのに危機感を抱き、批判を覚悟のうえでトランプ支持を訴えた。

 「大統領は我々の現状をよく理解していただいている」。中国からの安価な輸入品に苦しむUSスチールのCEO、マリオ・ロンギ(62)も満足げだ。米産業界には世界を揺るがす保護主義的な通商政策を後押しする空気も強い。日本車の攻勢にさらされる米自動車大手3社(ビッグスリー)も、トランプが就任早々に離脱を決めた環太平洋経済連携協定(TPP)にかねて反対してきた。

 TPPの旗振り役だったイメルトは心中複雑だが、「大統領とはすべての面で一致することはありえない。我々はビジネスの実例で大統領をリードしていく」と話す。トランプの政策への評価は業界によってまだらで賛同できない振る舞いも多い。それでも利にさとい経営者の間では、プロビジネス(企業活動重視)路線のトランプは「前政権よりまし」との割り切りがまさっている。

(敬称略)



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