通貨、試練の日米協調 次期財務長官「強いドル重要」 2017/1/20 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の経済面にある「通貨、試練の日米協調 次期財務長官「強いドル重要」」です。





 米国のトランプ新政権の発足で経済分野での日米協調は試練を迎える。トランプ氏はドル高に懸念を示す一方、次期財務長官に指名されたムニューチン氏は19日の公聴会で「長期的に強いドルが重要だ」と強調した。一貫性のない要人発言に日本政府関係者も困惑し、警戒感を強めている。

 「意思疎通をきちんとしていきたい」。麻生太郎財務相は20日の記者会見で通貨政策をめぐってトランプ政権と対話を重視する考えを強調した。ムニューチン氏などの発言で円相場は動きやすい地合いだが、麻生氏は「為替相場が乱高下するのが望ましくないのは確かだ」と述べるにとどめ、米国のドル高への姿勢をしばらく見極める考えをにじませた。

 トランプ氏は米紙のインタビューで「ドルは強すぎる」と発言した。ムニューチン氏はこの発言を「(貿易に対して)短期的に悪影響をもたらすことを意味した」と釈明。長期的にはドル高を支持するとの従来通りの考えを表明して整合性をとろうとした。

 日本政府はトランプ政権の真意を測りかねている。トランプ氏は日本などを名指しして対米貿易黒字の多さを批判しており「通商政策とからめて円相場にも厳しい視線を向ける」(経済官庁幹部)との警戒感が根強い。ドルへの姿勢は政権内部で十分に擦り合わせるのが通例だが、トランプ氏はツイッターを通じて「場当たり的な発言が出てくる可能性がある」(加藤隆俊元財務官)。

 日米財務相が通貨政策を擦り合わせる初会談は早くても20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議をドイツで開く3月中旬となる見通しだ。米政府で通貨政策を担当する財務次官が決まるのにも今後数カ月かかる公算が大きく、事務レベルでの対話でも米国側の意向を探りにくい。

 もう一つの火種は米中の通貨をめぐる対立が日本に飛び火する懸念だ。米財務省が為替監視国の認定条件とする(1)対米貿易黒字が200億ドル超(2)経常黒字が国内総生産(GDP)の3%超(3)為替介入による外貨購入額がGDPの2%超――のうち、中国は(1)しか当てはまらないが、日本は(1)と(2)に該当し、日本が標的となる火種はある。

 トランプ氏はすでに対米貿易黒字で突出する相手国に中国だけでなく日本やメキシコをあげる。「為替をめぐっても日本が中国と同列に扱われる懸念がある」(国際金融筋)という。



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