China Impact人民元安 市場揺らす 中国不安再燃 世界で株急落 取引停止制度を4日で撤回 2016/01/08 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の1面にある「China Impact人民元安 市場揺らす 中国不安再燃 世界で株急落 取引停止制度を4日で撤回」です。





 中国の通貨、人民元の対ドル相場が下げ止まらず、世界の金融市場を揺さぶっている。急激な元安は中国からの資本流出を招き、同国経済を一段と下押ししかねないとの懸念が広がっているからだ。7日の世界市場では株価が大幅に下落し、原油価格はリーマン危機後の安値を下回った。米国の追加利上げが予想されるなか、元安に歯止めがかかる兆しはない。(関連記事

 【上海=土居倫之】中国人民銀行(中央銀行)は7日、「利益をむさぼる投機筋が実体経済と関係なく、人民元相場の異常な変動を引き起こしている」とするリポートを発表した。元安を止められない当局の焦りは強まっている。

 元相場が下げ足を速めたのは2015年末からだ。米連邦準備理事会(FRB)が12月に9年半ぶりの利上げに踏み切り、元よりもドルを持っている方が有利に運用できるとの観測が強まったのがきっかけだった。

 7日、人民銀が毎朝発表する元売買の目安となる対ドルレート「基準値」は1ドル=6.5646元と約4年10カ月ぶりの低水準に沈んだ。

開始30分で終了

 上海株式市場では元安を嫌気して総合指数が前日に比べ7%超も急落。相場の急変時に取引を停止する「サーキットブレーカー」制度が4日に続いて適用となり、取引開始後わずか30分ですべての取引を終了する異例の展開となった。

 相場の安定をめざした措置がかえって混乱を招き、慌てた中国の証券当局は4日に導入したばかりの同制度を8日から停止すると発表した。

 元安は中国の輸出競争力を高める半面、急速に進めば海外への資本流出が加速し、外貨建ての負債を抱える中国企業の業績が悪化するなど景気の安定を損なう悪影響の方が大きくなる。

 15年夏には中国景気の減速が世界経済の成長を鈍らせるとの懸念から、世界的な連鎖株安が起きた。いまは元安を起点に中国経済への不安が再燃し、世界の金融市場に波紋を広げている。

 中国政府が19日発表する2015年の実質国内総生産(GDP)成長率は7%を下回り、25年ぶりの低い伸びになる見通しだ。中国当局は景気の安定のためにも元相場の急変を避けたい考えだ。

 元安を主導しているのは香港やロンドンなど中国本土外にある人民元の海外市場だ。これらの市場では6日に元相場が1ドル=6.7310元まで下落し、10年の取引開始以降の最安値をつけた。7日も一時、最安値を更新する場面があった。

 海外市場では人民銀の規制が及ばない。人民銀が国有銀行を通じて為替介入する以外は、わりあい自由な売買にもとづく為替レートが形づくられる。これが上海市場の元レートに影響を与え、元安に拍車をかける構図になっている。

外貨準備が急減

 元安を食い止めるには人民銀が大規模な元買い・ドル売り介入を実施するしかない。しかし、7日発表した15年12月の外貨準備高は前月比1079億ドル(約12兆7千億円)減り、過去最大の減少幅となった。ピークの14年6月と比べれば2割近い落ち込みだ。たび重なる元買い介入に使ったためで、中国が「国富」と位置づける外貨準備は急減している。

 介入は国内のお金を人民銀が吸い上げる形となり、景気下支えのための金融緩和効果が打ち消されるジレンマもある。当局による元安阻止の手段は限られている。



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