2014/02/04 本日の日本経済新聞より「経営書を読む 野中郁次郎ら著「知識創造企業」(4) 知識創造の国際展開 和洋の強み 組み合わせ」

今日の日経注目記事は、日本経済新聞のキャリアアップ面にある「野中郁次郎ら著「知識創造企業」(4) 知識創造の国際展開 和洋の強み 組み合わせ」です。





 暗黙知に基づく組織的な知識創造は日本人にしかできないのでしょうか。同質性が高いとされる日本人の特性にその理由があるのなら知識創造をグローバル展開するのは無理なのでしょうか。

 日本的な知識創造を、西洋的なスタイルと対比させてみると、次のような特徴があります。第一に西洋では個人の中で知識創造が行われますが、日本ではミドル・マネジャーに率いられた集団が知識創造を担います。

 第二に西洋では文書化された形式知が重視されますが、日本では直感、比喩的言語、体験によって暗黙知が共有されます。第三に西洋的組織は明確な分業が尊重されますが、日本的組織では境界があいまいです。

 著者は知識創造のプロセスをSECI(共同化、表出化、連結化、内面化)の4段階に分けています。日本企業は暗黙知を暗黙知として伝える共同化と、形式知を暗黙知に変える内面化に強く、欧米企業は暗黙知を形式知化する表出化と、形式知を形式知に変換する連結化に強いと言えます。

 米モトローラやゼネラル・エレクトリック(GE)が品質管理(QC)のためにシックス・シグマと呼ばれる手法を編み出したのは有名な話ですが、その原型は日本のカイゼン活動にあります。QCサークル活動は生産現場の労働者たちが経験的な暗黙知を共有して効率化を図るものですが、そのままでは海外では展開できません。

 シックス・シグマはそうした暗黙知的な方法論を形式知に転換したものであり、日本的な強みと西洋的な強みを合わせた組織的知識創造が有効に機能した例といえます。

 日本的な強みのみに立脚していると、暗黙知が暗黙のままに留まってしまいます。著者は日本的な知識創造の落とし穴として、誤った多数派の意見や強硬な意見に流されやすい傾向がある点と、過去の成功体験に過剰適応しやすい点を挙げています。

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