2014/04/13 本日の日本経済新聞より 「オバマとアジア 識者インタビュー(4)」

今日は、日本経済新聞14版の5面(国際)にある「オバマとアジア 識者インタビュー(4) シンガポール元駐米大使 チャン・ヘンチー氏」から要点と所感を整理する。

チャン・ヘンチー氏の経歴は紙面から次のとおりである。

  • シンガポール国立大学で博士号取得
  • 1996~2012まで駐米大使
  • 現在は無任所大使で各国を巡回
  • 71歳

いわば、独自のネットワークで、各国の大使が吸い上げられない情報を国家にインプットする役割であり、その感覚は、各国の心理を反映しているものと思われる。

インタビュアの質問趣旨は次のとおりである。

  1. オバマ大統領のアジア歴訪に期待すること
  2. 安全保障に関して中国の影響力の変化をどのように考えているか
  3. TPPの位置付け

それぞれの質問に対しての氏の見解は次のとおりである。

  1. 2013年秋に予定されていたアジア訪問を内政事情によりキャンセルした。オバマ大統領は、訪問取りやめのような事態を再び引き起こさず、アジア重視姿勢をきちんと示す、これが米国のアジアへの関心を示すうえで大事である。
  2. 前回のキャンセルにより、中国が外交攻勢をかけた。その結果、マレーシアは安全保障面で中国との関係強化に合意した。アジア各国とも規模が小さく、自国の経済成長に応じて自国の防衛力増強をしつつも、米中双方が良好な関係を維持することを望んでいる。米国の軍事技術の水準は高く、取って代わる国は当面見当たらず、米国のプレゼンスが大きく低下するとは考えていない。
  3. TPPは米国がルールを設定し、質の高い合意を目指すもの。各国の事情があり、擦り合わせには時間がかかるが、一方で、中国が主導し、自由化の水準が低いRCEP(東アジア地域包括的経済連携)も進行している。通商交渉は貿易促進だけが目的ではなく、米国は戦略的であるべきであり、より柔軟な対応が必要。

今回のオバマ大統領のアジア歴訪、日本からスタートである。ここでTPPの方向感を示し、それを引っ提げて歴訪するシナリオはとても理想的である。甘利TPP担当相は17、18の両日、米通商代表部(USTR)のフロマン代表と米国で会談する予定であり、この動静はオバマ大統領のアジア歴訪の結果を予想させるものになると思われる。

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