2014/04/20 本日の日本経済新聞より3 「がん社会を診る 急速な高齢化で増加」

ここでは日本経済新聞13版の5面(経済)にある「がん社会を診る 急速な高齢化で増加」を引用し、所感を整理する。

がんは一種の老化現象です。世界一長生きになった日本で、国民の半数ががんを発症する「がん大国」となるのは自明です。そして日本の特徴は、高齢化が史上空前のスピードで進んだことです。

日本の人口は2013年10月1日時点で1億2729万人。このうち65歳以上の高齢者人口は、過去最高の3189万人(前年3079万人)です。総人口に占める割合(高齢化率)も25.1%で、4人に1人に達しています。

高齢化率が7%を超えると「高齢化社会」、14%超は「高齢社会」と呼ばれます。21%を超えた「超高齢社会」の中で、日本は世界一です。

高齢化率が7%から14%に倍増するまでの年数が、高齢化のスピードを示すといわれています。日本の場合、1970年から94年までの24年間でした。

しかしフランスでは、日本より100年以上も前の1865年にすでに7%に達していますが、14%になったのは1979年で114年もかかっています。同じくスウェーデンでは、1890年から1972年までの82年間ですから、日本の24年がいかに短期間か分かると思います。

しかし、あまりに高齢化が速かった結果、がん患者の増加も史上例を見ないスピードとなりました。この急ピッチのがんの増加に、個人の知識や心がまえ、さらには行政、教育などが追いついていないのが、今の日本の姿だといえるでしょう。

そして、約50年後の2060年には日本の高齢化率は39.9%、すなわち2.5人に1人が65歳以上になると見込まれています。今後も、がん患者は増え続けると予想されます。

しかし、がんは老化現象といっても、今の高齢者は若くて元気です。冒険家の三浦雄一郎さんは13年、史上最高齢の80歳で3回目のエベレスト登頂に成功しました。私が陽子線治療をお勧めして膀胱(ぼうこう)がんを克服した俳優の菅原文太さんも80歳です。直腸がんで4回手術を受けたジャーナリストの鳥越俊太郎さんは74歳ですが、菅原さん同様、いつも元気はつらつです。

実際、働く高齢者が増えていますから、会社などでのがん対策がこれまで以上に大事になってきています。

(東京大学病院准教授 中川恵一)

国民の急速な高齢化に伴って、一種の老化現象であるがん患者が急速に増え、そのスピードに個人、行政、教育のどれもが追い付いていない現状、また、高齢でがん患者になられた方でも元気に活躍されていることから、働く高齢者が増える中で会社内でのがん対策が重要としている。

がんが会社で受け入れられる病気か。これは会社の状況及び病状によって答えが異なるため、何とも言い難い。しかし、昨今、タレントでも若くしてがんになったりする報道を見るにつけ、がんの若年化が進んでいるように思われる。

これは生活習慣の乱れに起因しているとも考えられる。がんにとっては長時間労働という環境も付け入るスキかもしれない。がんになった人の雇用の問題もさることながら、人としての生活リズムを崩させない、労働者を酷使しないがん予防対策も重要であると考える。

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