2014/04/22 本日の日本経済新聞より 「13年度の貿易赤字 最大」

今日は、日本経済新聞13版の5面(経済)にある「13年度の貿易赤字 最大 輸出競争力が低下 スマホなどアジアから輸入急増」から、要点と所感を整理する。

為替相場は円安が続いているのに、輸出が伸びない。財務省が21日発表した貿易統計によると、2013年度の輸出数量は前年度に比べて0.6%増とほぼ横ばい。アジアと欧州連合(EU)、米国向け輸出が前年に届かなかった。輸出が伸び悩む背景には生産の海外移転や日本企業の競争力が落ちた面があり、貿易赤字は当面定着しそうだ。

円の対ドル相場は前年に比べ21%安くなった。従来ならドル建ての輸出品価格を値下げする企業行動が反映され、輸出は増える。だが、13年度は輸出から輸入を差し引く貿易収支が13兆7488億円の赤字。統計を比較できる1979年以降で最も大きな赤字だった…

この後に続く記事の概要は、次のとおり。

  • 輸出10.8%増の一方、円安で輸入原材料の価格が膨らみ、原発停止の影響によるLNG輸入が増え、輸入が大きく動き、貿易赤字額が69%も増えた
  • 直近の貿易黒字の時期(10年度)と地域別の収支を見るとアジアとの貿易黒字が縮小している
  • アジア向けの部品輸出が8.0%に留まったのに対して例えば自動車部品だけで見てもアジアからの輸入が38.3%増
  • スマーフォトンなどの通信機器の増加も大きく日本企業が競争に敗れた結果
  • 多くの民間調査期間が14年度の貿易収支は10兆円規模の赤字と見ている
  • 生産の海外移転や高齢化で国内の供給力が細り、10年代に貿易黒字になるのは難しい

貿易赤字が単なる原子力発電所の停止に伴うLNG輸入量の増大を主因としているものではなく、情報化社会という大きなトレンドの中で、アジア企業との競争に敗れてIT関連機器の輸入が目立つようになったことが、我が国の将来の貿易黒字の見通しを厳しくしている。

資源だけでなく、主要産業も海外に依存する時代の到来が近づいている。高齢化が進み、国内マーケットが縮小する中で、生産拠点を国内に置くメリットは大きく薄れた。製造業にとって、製品仕様の国内ガラパゴス化は、海外での競争敗退の主因となっており、モノづくりの感性から製造までを海外拠点で行うのが当たり前になっている。

将来の貿易黒字の見通しが立たない中で、転換点をどこに求めるべきか。今の大きな流れを大きく転換しなければ、国力の衰退は免れない。

そこで、大きな突破口になる可能性があるとすれば、何はともあれ、エネルギーの国内創出である。水素、メタンハイドレート、日本でも自給可能性のあるこうした資源の実用化を急ぐとともに、基礎技術のある原子力を高度安定化させることに注力すべきではなかろうか。

こうした新創出に今の国力を注ぐことが未来への投資となり、立派な大義名分である。福祉にばかり傾注し、国の出口戦略に注力するだけでなく、出口の後の入口をしっかりと見据えて投資して欲しい。

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