2014/04/24 本日の日本経済新聞より「米大統領来日、アーミテージ氏に聞く アジア重視、証明を 日本は規制緩和が焦点」

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の総合1面にある「米大統領来日、アーミテージ氏に聞く アジア重視、証明を 日本は規制緩和が焦点」です。





 来日したオバマ米大統領との24日の首脳会談で、安倍晋三首相は強固な同盟体制を再確認し、未来志向の日米関係を再構築する端緒を開けるか。米知日派の重鎮、アーミテージ元米国務副長官に首脳会談の見通しや日米同盟の課題を聞いた。

 ――首脳会談でどのような成果を期待するか。

 「アジア歴訪成功のため、大統領はまず、リバランス(アジア重視政策)に真剣に取り組んでいることを証明しなければならない。軍事だけでなく、貿易、文化、教育、海外直接投資など様々な面を含む」

 ――環太平洋経済連携協定(TPP)を巡る日米交渉の行方も焦点だ。

 「大統領は米議会から与えられていない貿易促進権限(TPA)について、誠実に取り組む姿勢も見せなければならない。次の議会が始まる際にはそれを手にするということを示す必要がある」

 ――シリア、ウクライナ情勢などで大統領の指導力も問われている。

 「大統領は米国が能力を保持しているにもかかわらず、なぜそれを行使しないのか、理由を説明しなければならない。特に日本の首相とは尖閣諸島などを巡る『グレー・ゾーン(有事未満、平時以上)』に関する対応について突っ込んで意見交換すべきだ」

 ――ウクライナ南部クリミア半島を巡る大統領の対応が、尖閣防衛に関する米国の決意に疑念を生じさせたとの声も日本にはある。

 「尖閣が日本の施政権の下にあることに疑いはない。米国による(日米安保条約に基づく)防衛責務が適用される。尖閣が攻撃され、米国が日本支援のために行動しなければ、どのようにして同盟体制は存続できるというのか」

 ――安倍政権が集団的自衛権の行使容認作業を急ぐ背景には、米国のアジア重視を確固たるものにしたい、という戦略的な狙いもある。

 「集団的自衛権に関する(行使容認の)決断を先延ばしにすることがあっても、それは日本の決断だ。我々がこの同盟を続けることに変わりはない。日本にとって今、最も重要なことは、経済を回復させることだ」

 ――アベノミクス、特に「第三の矢」の規制緩和などについて、米国には懐疑的な見方も出始めているということか。

 「少し様子を見ようというムードだ。日本の経済成長率は1.4~1.5%、インフレ・ターゲットも2%ではなく、1.5%程度だろう。かつてよりは良いが、規制緩和がどの程度かを見極めようとしている」

 ――安倍首相による昨年末の靖国参拝について「中国を利する」という趣旨の発言をした。

 「靖国参拝は私的な問題であり、宗教上の行為だ。そう言った上で私が異論を唱えたのは、あの参拝によって中国が外交上、大きな追い風を得たからだ。日本は右翼で、軍国主義的だと国際社会で喧伝(けんでん)している中国を助けた」

 ――大統領に韓国訪問を進言したのはなぜか。

 「訪問しなければ、重要な同盟相手の韓国を戸惑わせる。米韓関係は極めて良好だが、歴史的には少し難しいところもあった。韓国にはいつも米国は『日本寄り』と映る。だからこそ大統領は行かなければならない」

 ――日韓関係は従軍慰安婦問題を発端に今もギクシャクしている。

 「従軍慰安婦の問題は、その数がどうであれ、今の国際社会において、多くの感情を呼び覚ます。日本の友人は『何度もわびて、疲れてしまった』と言う。わび続けることは確かに楽しいことではない。しかし、人生において、時には悔恨の念を言い続けることに価値を見いだす場合もあるのではないだろうか」

(聞き手は編集委員 春原剛)

 リチャード・アーミテージ氏 国防戦略の専門家で、レーガン政権の国防次官補やブッシュ前政権の国務副長官などを歴任した。

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