2014/05/17 本日の日本経済新聞より 「南シナ海、駆け引き激化」

今日は、日本経済新聞14版の7面(国際2)にある「南シナ海、駆け引き激化 中国、安保主導狙う 上海でアジア信頼醸成会議」から、要点と所感を整理する。

南シナ海の領有権問題を巡り中国とベトナムやフィリピンの間で緊張が高まるなか、国際会議を舞台に両者の駆け引きが活発になる。中国は来週、上海でプーチン・ロシア大統領やロウハニ・イラン大統領らが参加する「アジア信頼醸成措置会議(CICA)」の場で習近平国家主席が自国主導の安保秩序を提唱する。一方、フィリピン、ベトナムは首脳会談で対中批判の足並みをそろえる見通しだ。

アジア信頼醸成会議とは、カザフスタンの提唱で1992年に創設され、中央アジア地域の安定が目的とされた会議体。アフガニスタン、アゼルバイジャン、バーレーン、カンボジア、中国、エジプト、インド、イラン、イラク、イスラエル、ヨルダン、カザフスタン、キルギス、モンゴル、パキスタン、パレスチナ、韓国、ロシア、タジキスタン、タイ、トルコ、アラブ首長国連邦、ウズベキスタン、ベトナムの24か国が参加している。首脳会議は4年に1回で、2014年5月20、21日の両日で開催される今回は中国が議長国である。

ところで、筆者は中国パッシング論者である。中国との関係において政冷経熱や戦略的互恵関係など、日本の国益に全く反するスローガンを掲げるべきでないと考えている。漢民族は中華思想を民族主義の根幹に据えている。その実現のためにウィグル族をはじめとした他民族を凌辱し、排他的性格が著しく強い。

そんな彼らの現在を見るまでもなく、過去の歴史からも揺るぎない事実である。第二次世界大戦前、欧米露の植民地支配でアジア諸国は蹂躙を受け、中国では覇権を目指すロシア共産主義の手下となった中国共産党の一派がゲリラ戦を展開していた。第二次世界大戦を経て、ロシアについていた彼らは戦勝国の地位を獲得した後、中国国内の非共産勢力を台湾に追い払い、その他の民族を蹂躙し、国家基盤の礎を確立した。そして、今日に至る過程で、改革開放による市場経済開放が功を奏し、自信を深め、中華思想の再興を掲げて今日に至っている。

日本人にとって、共産主義思想の下に一貫して排他の精神を貫徹している中国は、和して同せずの対象にさえもならない。富国の為に市場経済という共産主義に相反する体制を敷いたり、香港など、一国二制度など、理念放棄を平気で行う単なる独裁体制国家である。独裁をして、民主主義国家がまともに組する相手ではなかろう。彼らが相手を利用するために、戦略的互恵関係など最もらしいスローガンを掲げていることをもっと深刻に受け止める必要がある。

今においてもそうであろう。南シナ海における領有権の問題で、フィリピンやベトナムと衝突しているが、船という大きな鉄の塊を相手国の船舶にぶつけるのは立派な攻撃である。お隣さんと利害が対立するときに、そのお隣さんの車に自分の車をぶつけるようなことは理解できない。そのような乱暴な対応を国際社会で見せる国家を真正面から相手にしてはならない。

そのような中国に対し、覇権国家アメリカでさえも、中国との経済的なつながりを鑑み、右とも左ともつかない対応をしている。これが各国の判断を鈍らせる要因の一つになっていることは間違いないが、日本では既に政冷、そして経も”冷”が始まっている。日本の第1四半期対中投資額が前年比47%減という事実、これは日本企業の中国離れ加速を物語っており、政冷から始まったスパイラルは経冷、そして再び政冷と、冷却の一途をたどり始めた。名士たる各経営者の経営判断が国をいざない、政治家が相手に即して冷静な判断を行うことを願う。

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