2014/12/05 本日の日本経済新聞より「ロシア、米との対決鮮明 大統領年次教書演説「クリミア、戦略上重要」 ルーブル安、投機家に厳しく対処」

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の国際1面にある「ロシア、米との対決鮮明 大統領年次教書演説「クリミア、戦略上重要」 ルーブル安、投機家に厳しく対処」です。

強いロシアを演じようとしたはずが、国外へ流出した資本への恩赦や経済対策への短期、中長期的戦術は、迫りつつある危機に対しての危機感をあらわにしており、国内の支持を保つために腐心している姿がうかがえる、そんな記事です。資本主義諸国は、ロシアの症状を見つつ、次の処方箋を検討しているはずで、次にどんな対抗軸を出してくるか、見ものです。





 【モスクワ=田中孝幸】ロシアのプーチン大統領は4日、モスクワで今後の施政方針を示す年次教書演説を行った。ウクライナ危機で発動された対ロ制裁に関し、米国がロシアの「抑止政策」を取っていると批判。「誰もロシアに対し軍事的優位を得ることはできない」とも述べ、米国への対決姿勢を鮮明にした。米欧による対ロ包囲網に対抗し、国内経済の強化を急ぐ方針を表明し、ルーブルを狙う投機家には厳しく対処することも打ち出した。

4日、モスクワで年次教書演説に臨むプーチン大統領=ロイター

 クレムリンでの年次教書演説には、上下両院の議員や中央と地方の政府幹部、宗教指導者ら1千人を超える要人が出席した。ウクライナ問題で深まった欧米との対立や経済の減速を踏まえた新たな国家の針路が明らかにされるとして、内外の注目を集めていた。

 プーチン大統領は、3月に武力を背景に強行したウクライナ南部クリミア半島の編入について「ロシアにとって戦略的に重要だ」と正当化し、返還要求に応じない立場を強調した。ウクライナ東部で「共和国」の創設を宣言した親ロシア派勢力に関しては、ウクライナ政府が「武力で南東部の人々を弾圧」しようとしていたとして支援を続ける考えを示唆した。

 米欧との関係では「我々自身が孤立への道を進むことは決してない」としつつも、米国はウクライナ問題がなかったとしても「増大するロシアの可能性を抑止するため、他の口実を何か思いついただろう」と対ロ制裁を批判した。

 米国が進めるミサイル防衛(MD)計画についても「ロシアの安全保障だけでなく世界全体にとって脅威になる」と対抗する姿勢を示した。

 年次教書演説では、欧米が制裁でロシアを孤立させ、経済を弱めようとしていることに強い危機感をにじませた。国家基盤を強化するため、自助努力で国内経済の発展を促す方針も明確にした。

 特に、汚職の温床になっている監督機関による中小企業への検査を大幅に制限するほか、企業の税負担を4年間増やさないと約束した。2014年に1200億ドル(約14兆円)を超える見通しの資本流出では、ロシア人が保有する国外資産を国内に戻せば、司法機関などによる追及を免除する「資本の恩赦」を実施する方針を表明した。

 プーチン政権が最優先課題の一つに掲げる極東地域の開発に関しては、主要都市ウラジオストクに対し「魅力的で優遇される関税制度を持つ自由港の地位を提供するよう(政府に)提案する」と言明。極東地域の発展のための基金の増資に踏み切る考えも示した。

 年初来ドルに対して4割近く下落した通貨ルーブルの防衛のために「通貨レートの変動を投機家がもてあそぼうとしないよう厳しい協調行動を取るように政府と中銀に求める」と語った。中銀による一層の市場介入の可能性も示唆した。

 ロシア経済は来年、景気後退局面に陥る可能性が高まっており、経済発展省は今週、来年の経済成長率の予測を従来の1.2%からマイナス0.8%に下がる可能性を指摘した。大統領は今後の経済成長に関しては構造改革を進めることで「3~4年で世界平均(約3%)以上の成長率を達成する」と述べた。だが、年次教書演説で示した経済対策はいずれも小手先の内容にとどまり、手詰まり感も見えた。

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