2015/02/07 本日の日本経済新聞より「スクランブル 株高、4月までお預け 海外勢の関心、欧州や資源国」

今日の日経注目記事は、日本経済新聞のマーケット総合1面にある「株高、4月までお預け 海外勢の関心、欧州や資源国」です。





 6日の日経平均株価は、朝高後に方向感を欠く展開となった。前日に米国株が大幅高しても、上値を追う動きは乏しい。昨年秋、日銀の追加緩和を材料に円売り・日本株買いを仕掛けた投資マネーは、今年は欧州や資源国に向いている。お預けを食らった形の日本株。市場では「4月再浮上」説が浮上しているが……。

 「4月? ずいぶん先だね」。ニューヨークを訪れている野村証券の池田雄之輔氏は、海外投資家の日本への関心の低下に驚いた。4月に日銀の再々緩和の可能性があると指摘しても興味を示されない。

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 池田氏が聞いたヘッジファンドに人気のトレードは、デンマークの通貨クローネ買いだ。デンマーク国立銀行(中央銀行)は今年4度も利下げし、ユーロに対する通貨高の防止に必死だが、スイスのように失敗し「クローネ急騰のシナリオに賭けている」という。

 欧州中央銀行(ECB)が量的金融緩和を導入し、ユーロ安を軸に欧州通貨の動きは荒い。一方、原油・資源安に苦しむカナダなども利下げして通貨安や株高につなげた。マクロ経済や金融政策の動向をみながら巨額資金を動かす「マクロ・ファンド」は、値動きを好んで欧州や資源国に資金を向けている。

 年初からの各国の株価上昇率を見ると、ユーロ安で買われた独DAXが11%と高い。原油安でインフレ懸念が後退して利下げしたインド株も5%高だ。

 国内の年金関係者によると、欧州ブレバン・ハワードや米ブリッジウォーターなど大手マクロ・ファンドは1月に4%前後の好成績を上げた。昨年まで円や日本株を売買していたファンドも、今は他の地域で稼げるため、日本で売買する必要性を感じていないのだ。

 6日午後、ゴールドマン・サックス証券の宇根尚秀氏は、久々に海外ファンドの訪問を受けた。手帳をめくると来日した顧客との面会は今年ようやく2件目。「2年前は週5件、昨年も週2件あったが、ずいぶん減った」と苦笑いする。

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 海外勢の日本株への関心低下は、シカゴ市場の日経平均先物の売買動向に如実に表れている。投機筋の建玉は1月末、ほぼ2年ぶりに売り越しに転じた。

 「日本株4月再浮上」はどこまで期待できるのか。

 この数年、投資マネーは緩和政策やイベントを追いかけて世界をぐるぐる回る傾向を強めてきた。4~5月は日銀の追加緩和観測が高まりやすいほか、昨年の消費増税から1年たち、前年比でみた経済指標の改善が見込める。欧州や資源国の次は日本の出番という流れは十分ありえる。

 「ギリシャ問題があるうちは円が安全資産として買われやすく株価の上値も重い」と三井住友信託銀行の瀬良礼子氏は話す。だが、ギリシャは2月28日に金融支援の期限を迎え、2月後半から3月前半にヤマを越えそうだ。4月までに収束すれば、ファンドの関心が欧州から離れるだろう。

 ゴールドマンの宇根氏は「4~5月に日本株の値動きが高まることを予想したデリバティブ取引が増えている」と明かす。先を見越した投資家は動き始めたようだ。

(松崎雄典)

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