2015/02/15 本日の日本経済新聞より「がん社会を診る 死亡率、地域で格差 中川恵一」

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の健康面にある「死亡率、地域で格差 中川恵一」です。





 2013年の日本人女性の平均寿命は過去最高の86.61歳で、2年連続の世界一になりました。男性も80.21歳と初めて80歳を超え、4位でした。平均寿命とは0歳における平均余命のことで、その年に生まれた赤ちゃんが何歳まで生きるかの期待値です。

イラスト・中村久美

 日本人の平均寿命は、明治元年(1868年)で30代後半、大正元年(1912年)でやっと40代前半でした。平均寿命が50歳を超えたのは、第2次世界大戦後の1947年になってのことです。

 平均寿命が延びたのは、経済発展による栄養や衛生状態の改善とともに、がんなどの病気の死亡率の減少が大きな理由です。日本は男女とも「人生80年時代」に突入しましたが、がんの予防や治療がさらに進めば、平均寿命はさらに延びる余地がありそうです。

 ただ地域別では、平均寿命をはじめとする健康指標に大きなばらつきがあります。厚生労働省は5年に1回、都道府県別の平均寿命を公表していますが、2010年は長野が男性80.88歳、女性87.18歳でともに1位でした。長野は、男性が1990年から5回連続トップ、女性は今回が初の1位です。女性では、1975年からトップを誇った沖縄が3位に転落しました。

 沖縄は長寿県の代名詞で、1985年時点では男女とも平均寿命が1位でした。しかし、男性は1990年に5位、2000年は26位、2010年は30位と急降下しました。

 2010年の都道府県別で最も短命なのは青森県で、男性77.28歳、女性85.34歳です。男性は1975年から、女性も2000年から最下位です。長野と比べると、男性で3.6歳、女性で1.84歳短く、全国平均と比べても男性で2.31歳、女性で1.01歳の開きがあります。また、男女差は8歳を超えて全国最大で、男性の短命が目立ちます。

 がん死亡についても長野がベストで、青森がワーストです。都道府県ごとの年齢構成を考慮した人口10万人あたりのがん死亡数(年齢調整がん死亡率)は2013年で、青森が99.6人と、66.1人の長野より5割も多い計算です。

 がん死亡率にこれほど差が出るのは、がんの原因の半分から3分の2が生活習慣によるものだからです。長生きする生活習慣を持つ人は、がんで死ぬことも少なくなるわけです。(東京大学病院准教授)

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