2015/02/25 本日の日本経済新聞より「株高持続の条件(上)」

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の投資情報面にある「株高持続の条件(上)」です。





企業はリスク取る挑戦を ブラックロック・ジャパン取締役チーフ・インベストメント・オフィサー 河野真一氏

 ――株式相場の上昇基調が強まっています。

 「足元の株高は金融緩和などが支えてきたが、企業も自ら利益を生み出そうと動き出している。その象徴が設備投資の増加だ。経済統計にも兆しがあるが、投資先を調査するため全国の企業を回っても増加は実感できる。古くなった設備の更新需要が中心だったところに、将来の景気回復を見越した増産などへの成長投資がみられ始めている。経営者のマインドは前向きになってきた」

 「賃金の上昇も見込まれる。個人消費の拡大につながるが、同時に労働生産性が高まらないとコスト増が利益を抑える恐れもある。焦点は情報通信技術(ICT)投資がどれだけ増えるかだ。テクノロジーの利用で生産効率は大きく向上できる。この好循環が続けば今年の相場は高値を追う展開となるだろう」

 ――海外投資家は日本株をどう見ていますか。

 「これまで買っていたのは短期的な投資家が中心で、長期投資家は日本経済の改善にまだ半信半疑だ。長期マネーの本格流入には、日本企業がリスクを取る挑戦が必要だ。新たな成長へ大型の設備投資やM&A(合併・買収)に踏み切る例が増え始めた。利益成長で自己資本利益率(ROE)も上昇する。企業の変革の動きが広がれば、日経平均株価は2万円が視野に入る」

 ――安倍政権の成長戦略はどう評価しますか。

 「法人税減税をはじめ評価できる。最大の注目は環太平洋経済連携協定(TPP)の行方だ。規制や関税のハードルが下がり、新規参入で農業や医療といった規制の多い分野や地方経済に刺激を与えれば、生産性の向上が期待できる」

さらなる賃金上昇が必要 米グッゲンハイム・パートナーズ最高投資責任者(CIO)スコット・ミナード氏

 ――日本株に買いが続くにはどんな条件が必要でしょうか。

 「アベノミクスの第3の矢がカギだ。第1と第2の矢はうまくいった。第3の矢はまだ評価しづらい。賃金上昇が、まだ十分でないためだ。日銀の金融緩和で物価が上がっても、賃金が上がらない限り国内の消費拡大に結びつかない。経済成長を賃金の上昇と生活の質の向上につなげる必要がある」

 「労働人口を増やすための努力も不可欠だ。米国は増加が続くのと対照的に日本は働き手が減っており、それが成長の重荷になっている。現在はイノベーションや資本増強に頼って成長している状況だ。働く人口が増えなければ、長い目で見て日本の繁栄は難しくなるだろう。構造改革は長期的な課題だ」

 ――日本株の先行きをどうみますか。

 「今後も上昇余地はある。原油安と円安の恩恵で輸出関連企業を中心に収益が今後も改善するとみられるからだ。日銀の金融緩和も、株高につながるだろう」

 「だが、世界的な比較では、バリュエーション(投資尺度)で日本より魅力的な市場があるのは確かだ。アジアでは中国やインドのほうがおもしろさがある。欧州ではスペインやイタリア、ドイツ株のほうが割安で、投資の魅力がある」

 ――米連邦準備理事会(FRB)の利上げはどんな影響があるでしょうか。

 「歴史を振り返ると、利上げ後は短期的ショックで売りが出てもその後の株価は戻っている。気がかりは、米経済の強さを背景とするドル高で、米国のグローバル企業の海外事業が不利になる点だ。一方、ドル高・円安は日本の輸出企業にプラスの効果がある」



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