2015/02/26 本日の日本経済新聞より「ジョコ政権、試される外交手腕 インドネシア、麻薬犯罪で外国人にも死刑」

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の国際1面にある「ジョコ政権、試される外交手腕 インドネシア、麻薬犯罪で外国人にも死刑」です。

法治国家としての信用、また、諸外国での死刑制度に対する認識の相違、これらがインドネシアの外交手腕を問う結果となっている、このような記事です。インドネシアの政治が成熟するか、問われています。





 【ジャカルタ=渡辺禎央】麻薬犯罪への極刑を堅持するインドネシアと、死刑廃止国のオーストラリアやブラジルが摩擦を広げている。インドネシアで収監されている自国民の死刑執行を控え、豪州などは外交的な圧力を強化。地域大国同士の不協和音は、経済や安全保障面での連携に悪影響を及ぼしかねない。経済改革が好調なジョコ政権の外交姿勢も試される。

召還した駐ブラジル大使(左)と記者団に応じるジョコ大統領(24日、ジャカルタ)=ロイター

 「わが国の政治と司法の『主権』の問題だ」。ジョコ大統領は24日、就任後第2弾となる死刑の正当性を強調し、豪州などの「干渉」をけん制した。

 インドネシアでは多量の麻薬の持ち込みや密売に関わった場合などに死刑となる。1月には6人の死刑が執行され、うち5人が外国人だった。自国民が銃で処刑されたブラジルとオランダは駐インドネシア大使を召還した。

 近く予定する豪州人ら7人の外国人を含む死刑を前に、ビショップ豪外相は「豪州人はどこで休暇を過ごすかを考え直すだろう」と述べ、バリ島観光などのボイコットを示唆。アボット豪首相も大津波の際の復興支援に触れながら恩赦を求めたが、インドネシアのカラ副大統領は「人道的な支援でなかったのなら返金するまでだ」と反発した。

 同様に死刑囚がいるフランス政府も駐インドネシア大使を召還した。ブラジルとの対立も深まっており、同国政府は20日、新たに着任したインドネシア大使の信任を拒否。インドネシア側も大使召還で対抗した。

 ジョコ大統領は麻薬のまん延について「緊急事態だ」と宣言。麻薬対策で「寛容は禁物」との姿勢で、外国人に対しても極刑を主張している。

 2014年10月に発足したジョコ政権は、財政改善や投資促進策を次々に打ち出し、株式市場は活況に沸く。ジョコ氏は地方市長の出身で本格的な外交は未経験。国内での実直な政策運営と、異なる社会背景を持つ外国との関係維持をうまく両立できるかが焦点だ。

 特に隣国であり、米軍も駐留する豪州とインドネシアの関係悪化は、北方から中国が影響力拡大を図るアジア太平洋の安保で不安要因となる。13年11月に豪情報機関によるユドヨノ前大統領らの盗聴疑惑を理由に、協力関係をいったん凍結。14年8月に正常化したばかりだった。

 経済成長が低迷するブラジルなどにとっても、東南アジアで最大の人口と経済規模を擁するインドネシアの存在は大きい。ただ、カラ副大統領は、ブラジルからの防衛装備の調達の見直しを検討する構えだ。

 インドネシアでは当面、日本人の死刑囚はいない。ただ、2人が麻薬犯罪で服役しているほか、判決は未決ながら麻薬関連の容疑で拘留されている日本人も2人いる。

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