2015/03/07 本日の日本経済新聞より「FINANTIAL TIMES 信頼失ったイスラエル首相 イラン核、戦争で解決せず」

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の国際1面にある「信頼失ったイスラエル首相 イラン核、戦争で解決せず」です。

中東は戦後体制から大きく変化をしようとしており、様々な不安定化要素が一度に顕在化する兆しです、そう、イスラエルの問題も。





 イスラエルのネタニヤフ首相は今週ワシントンでイランの核開発計画についてまたもや終末論的な警告を発した。米議会で共和党の友人らから温かい拍手を勝ち取った。

 イスラエル国民が懸念すべきは米議会の外では誰も耳を傾けていないことだ。ネタニヤフ首相はかなり前に欧州の支持を失った。共和党と手を組んでオバマ大統領を中傷することで、首相はホワイトハウスとの信頼関係を打ち砕いた。

 彼が率いるイスラエル政府はイランとの核を巡る取引の明白なリスクについて何を言おうと、中東で新たな戦争を常に始めようとする人物の妄言にすぎないと割り引いて受け取られるだろう。

 イスラエル首相がイランと行われている交渉の大筋はリスクが伴うと言うとき、彼は正しい。ウランの備蓄削減や濃縮の規模縮小、国際機関の調査や査察の受け入れを約束したとしてもイランが核爆弾の製造を進めないとはかぎらない。

 ネタニヤフ首相は、イランが民間・軍事すべての核活動を放棄すると誓うまで制裁を強化することを代替策に挙げるが、イランは決してそうした約束をしないし、爆弾の製造も中止しない。

 イスラエルの指導者の真の狙いは米国主導の対イラン戦争なのだ。彼が言わなかったことは、新たな中東での戦争もイランの核への野心を止めることは困難だろうということなのだ。イランは核サイクル技術を習得した。おそらく複数の核兵器を製造できる原料もある。知識は空爆で破壊することはできない。

 イランのロウハニ大統領は、制裁と急激な原油安に直面し、関係の劇的な変化につながる可能性のある機会を欧米に提供した。オバマ大統領としては、爆弾を製造しようとする際に1年の事前通告期間を与えるという十分に堅実な取引を受け入れる用意がある。

 ライス大統領補佐官は、米国のアプローチは「信頼しないが検証する」ことだと述べた。そのアプローチは悪くはない。条件が確定されれば、そのような取引は、世界で最も不快で危険な政権のひとつを相手に不完全な譲歩を行うことになる。それは無益な戦争よりもずっとましだ。

(6日付)

=英フィナンシャル・タイムズ特約

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