2015/03/09 本日の日本経済新聞より「日欧経済成長への課題 人口減、生産性向上で対応 ボストンコンサルティンググループ会長 ハンスポール・バークナー氏」

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の総合・経済面にある「月曜経済観測 日欧経済成長への課題 人口減、生産性向上で対応 ボストンコンサルティンググループ会長 ハンスポール・バークナー氏」です。

一流経営コンサルタントBCG総帥の発言として、注目しました。確かに、人口減を生産性で賄う、これは一理あるかもしれません。





 先進国経済が頭打ちとなっている。米国は上向きだしたものの、欧州や日本の足取りは重い。日欧共通の課題と打開策をボストンコンサルティンググループ(BCG)のハンスポール・バークナー会長に聞いた。

 ――ユーロ圏の「日本化」が指摘されています。

 「イタリア、スペインなど南欧諸国の失業率は高いが、ドイツなどの諸国はそうではない。直近の消費者物価下落は石油・ガスなど商品価格の下げによるもので、構造的なデフレとは異なる。仮に石油価格が今の2倍でインフレ率が2%になるなら、そちらの方が良いというのだろうか」

成長は1%台に

 ――それでも欧州経済の停滞は否めないのでは。

 「中長期的な問題は人口の停滞だろう。ざっとみて人口の半分は50歳以上だ。そのような条件のもとでは欧州の実質成長率はせいぜい年1~1.5%。うまくいけば2%成長の年もあるが、反対に0.5%に落ちることもある。人口減に見舞われている日本の成長率も同程度だろう」

 ――成長率を高めるのは難しいということですか。

 「人口停滞の向かい風が吹くからこそ、今まで以上に生産性の向上に努める必要がある。教育で個人の生産性を上げる。定年年齢を引き上げ、生涯のうちで働く期間を長くする。技術力のある外国人を受け入れる。欧州ではこれらの課題に取り組んでいる」

 「中長期的には自由貿易協定をバネに競争力を向上させることも欠かせない。労働市場を開放し、事業の立ち上げを容易にするのが課題。米欧間の環大西洋貿易投資連携協定(TTIP)の締結も望まれる」

 ――米国については前向きにみておられます。

 「人口面で米国は日欧に比べて明るい。ロボットを通じた生産性向上、様々なモノがインターネットにつながる時代の製造業など、先端的な取り組みも評価できるだろう」

ロボットを活用

 ――日本はどうですか。

 「例えばロボット。工場はロボットの利用で世界のトップを走っている。ロボット・メーカーであるファナックのような企業は、世界でも競争力が高い。サービスの分野でもロボットを活用しフルに自動化したホテルがあると聞く」

 ――ロボット活用で、日本の製造業は2025年までに人件費を25%抑えられると試算されましたね。

 「日本は人口減の問題を移民ではなく、自動化によって乗り切ろうと選択しているようにみえる。人手不足への対応は急を要する」

 ――成長戦略の評価は。

 「欧州と同じく市場を開放し、競争力を高めることが大切だ。円相場は1ドル=120円近辺とすでに十分安い。一層のグローバル化に加え、イノベーション(革新)、構造改革、成長を本格化すれば、日本企業は相当に強くなる

 ――ご指摘のような市場志向の路線には、ここへきて批判も強まっています。

 「リーマン・ショック後の金融危機を経て、市場経済の信頼が損なわれた面は否めない。ただ問題を解決するためと称して、政府の介入を当然だと思う雰囲気が広がるのは危険だ。分配を論じる前に、分配の基になる成長を考えるべきだ」

(聞き手は編集委員 滝田洋一)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です