2015/03/17 本日の日本経済新聞より「中国成長7%割れ容認 中国社会科学院副院長の李揚氏 今年見通し、雇用確保前提 「量だけでなく質」考慮」

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の国際面にある「中国成長7%割れ容認 中国社会科学院副院長の李揚氏 今年見通し、雇用確保前提 「量だけでなく質」考慮」です。

中国政府の息がかかった人物から7%を下回るという発言が徐々に目立つようになってきました。実際には、6.5%を切る可能性があるように思えてきました。





 【北京=大越匡洋】中国の習近平指導部は今年の経済成長率について昨年実績(7.4%)より低い「7%前後」を見込む。安定成長の軌道は描けるのか。指導部の政策決定に影響力を持つ中国社会科学院の李揚副院長に聞いた。

 ――景気が想定よりも悪くなる恐れはありませんか。

 「中国の経済成長が鈍化しているのは疑いのない事実だ。今年の実質成長率は7%か、7%をいくらか下回るだろう。2016年から始まる第13次5カ年計画の期間中の平均成長率は6.5~7%とみている。高齢化が進み、環境問題の制約もある

 「習指導部は問題点をはっきり認識しており、経済のハードランディングはない。土地、国有企業、金融などの改革を進め、経済の効率を高める。習国家主席が掲げている『新常態(ニューノーマル)』は、成長のペースが高速から中高速に変わるという意味だけではなく、経済の質や効率を高め、持続可能な成長を保つという考え方とセットだ」

 ――中国人民銀行(中央銀行)は昨秋から金融を緩和する一方、中立的な政策姿勢は変えていないと説明しています。

 「(人民銀のかじ取りの)基本姿勢は『穏健な金融政策』だが、実際は拡張的だ。金利や預金準備率をさらに引き下げるかと問われれば、答えはイエスだ。預金準備率はいまも約20%と高水準で、引き下げは必然だ。デフレ圧力もあり、金融政策によってリスクが大きくならないようにする必要がある」

 ――今年の成長率目標の「7%前後」で上限、下限をどうみますか。

 「景気の安定をはかるうえで上限となる指標はインフレ率、下限は雇用だ。その中間にある潜在成長率を超える成長になればインフレが加速するリスクを抑える必要があり、逆なら雇用の悪化を防ぐために少し景気を刺激しなければならない」

 ――都市部で1千万人以上という新規就業の目標が達成できれば、今年の成長率が7%割れでも構わないと。

 「その通りだ。我々も内部で議論した。まったく問題ない。過去の指導部は常に倍々ゲーム、量の拡大だけを重視してきた。現指導部は量だけでなく、質も考慮する」

 ――不動産市場の冷え込みが続いています。

 「中期的な調整だ。総じて値下がりするなか、学校に近い、環境がよいといった一部の地域は値上がりしており、正常な市場になりつつある。住宅在庫の消化に2、3年かかるため、調整期は3年程度続くだろう」

 ――経済運営で最大の懸念材料は。

 「慌てふためくことだ。経済の現状は複雑で、よい点、悪い点、長期、短期、政治、経済、国内、海外とあらゆる問題が存在する。構造調整は始まったばかりだ。政策当局が慌てて(景気を強く刺激するような)過去の路線に逆戻りすれば、問題は一段と大きくなる」

 李揚(り・よう)氏 金融に強く、中国人民銀行金融政策委員の経験もある。李克強首相と同じ安徽省出身。63歳。

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