2015/03/28 本日の日本経済新聞より「珈琲店 郊外で沸く(下)多様な外食参入 競争激化、次の一手探す」

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の消費Biz面にある「珈琲店 郊外で沸く(下)多様な外食参入 競争激化、次の一手探す」です。





 数少ない成長市場を巡り、郊外型コーヒー店の競争は激化する一方だ。ファミリーレストラン最大手のすかいらーくが3月に参入。迎え撃つコメダは年間100店近い出店を続ける。早くも企業淘汰を懸念する声も出始め、「珈琲(コーヒー)店」の勝ち残りには次の一手が求められている。

高原リゾートをイメージした店内は女性客でにぎわう(横浜市の「むさしの森珈琲」)

 すかいらーくが7日横浜市に開いた「むさしの森珈琲」のテラス席。家族と来た女性(30)は「おしゃれな感じ。コメダよりも好き」と話した。敷地には植栽が多く、店内は開放感のある雰囲気だ。「高原リゾートの喫茶店」をコンセプトに30~50代の女性に的を定め、先行する「コメダ珈琲店」との違いを出す。

 開業後の売上高は目標の2倍で「150店くらいすぐに出せる」と谷真社長は鼻息が荒い。外食業界2位の同社は「ガスト」など全国約3000店の拠点を持つ。1号店同様に既存店から転換を進めれば、一気に出店できる。同社の参入に他社の危機感は強まる。

 喫茶以外の外食企業の参入は同社に限らない。うどん店「丸亀製麺」のトリドールも「コナズ珈琲」を埼玉県や大阪府で運営。ハワイをイメージした店作りが特徴だ。

 「1970年代のファミレスブームと同じだ」。「高倉町珈琲」を展開する高倉町珈琲(東京・新宿)の横川竟会長は指摘する。同氏は、すかいらーく創業者の一人。過去にファミレス各社が大量出店し、経営が悪化した時代を知る。現在4店を運営し、年内に8~10店を開く。パンケーキを目当てに行列ができるが「来年には淘汰が始まる」(同氏)と警戒する。

 郊外店を増やし始めた「スターバックス」と珈琲店の違いは従業員がテーブルで提供すること。だが「セルフサービスのスタバの方が顧客と親しく会話している」(業界関係者)との指摘もあり、シニアらを満足させる接客は各社の課題だ。

 「元町珈琲」を約30店展開するスイートスタイル(東京・中央)は接客強化に動く。4月末、岐阜県岐南町の店を次世代型に改装する。厨房の設備や配置を見直して一定時間に作れる商品を5割増やし、代わりに接客に多くの時間を割く。

 コーヒー豆メーカーと共同で社内資格を設けるなど教育を強化し、コーヒーについて深く話せる人材を増やす。改革は日本マクドナルドやすかいらーくでの経験を買われ、14年に社長に登用された遠藤久氏が主導する。元町珈琲は3年内に100店へ拡大をめざす。遠藤社長は「10年、20年商売する店にすることが重要だ」と力を込める。

 店舗が広がり、都心のビルへのテナント出店など新たな立地も増えてきたコメダ。一部の店でコーヒーなど飲料を100円高くする実験を始めるなど次の一手を探る。

 似た店が増えて価格競争に陥り、商品や接客の質を落として顧客の支持を失ってきたのが外食業界の歴史だ。過去の「失敗の方程式」を教訓にできるかが勝敗を分ける。

 藤野逸郎、佐藤俊簡が担当しました。

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