2015/03/31 本日の日本経済新聞より「比、現政権はTPP不参加 大統領任期中、法整備間に合わず 中国関与の枠組み優先」

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の国際面にある「比、現政権はTPP不参加 大統領任期中、法整備間に合わず 中国関与の枠組み優先」です。





 フィリピンのドミンゴ貿易産業相は30日、アキノ大統領が率いる現政権が環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉に加わらない方針を表明した。2016年6月までの大統領の任期中には必要な法整備が間に合わないとの判断を示した。これまで参加に前向きだったアキノ政権の変質は、日米を中心にTPPの推進力を欠く現状を映し出す。

ドミンゴ貿易産業相

  シンソン公共事業道路相

 都内で日本経済新聞の取材に応じたドミンゴ氏は、TPP交渉への参加を巡り「公共事業に参加する企業への外国資本の規制の撤廃など国内法や憲法を改正する必要がある」と指摘した。そのうえで「我々には十分な時間がない」と語り、現政権での参加は不可能との認識を示した。

 アキノ氏は昨年4月にオバマ米大統領がフィリピンを訪れた際「TPP参加の実現に向け作業している」と述べていた。ドミンゴ氏も「TPPはフィリピン人に有益だ」と訴え、国内の反対派をけん制してきた。

 その後の参加12カ国の交渉では知的財産権の保護や農産物の関税などを巡り意見の対立が残る。14年夏までの大筋合意という当時の目標は延長を重ねており、はっきりとした出口は見えない。

 米国主導の枠組みであるTPPから距離を置く姿勢には中国の影もちらつく。フィリピンは中国と海洋の領有権の問題を抱える半面、経済の結びつきを強め、中国がTPPへの対抗手段として重視する東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の交渉にも参加する。ドミンゴ氏は「RCEPはTPPよりも合意が容易だ」と述べ、年内妥結を目指すRCEPを優先する構えも示した。

 中国への接近はインフラ投資の面でも目立つ。30日、都内で取材に応じたフィリピンのシンソン公共事業道路相は「インフラ整備の需要は強く、世界銀行やアジア開発銀行(ADB)、国際協力機構(JICA)では全てを満たせない」と指摘した。

 一方で中国が設立を主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)については「世銀やADBとは競合しない」として歓迎する意向を明らかにした。

(国際アジア部 外山尚之)

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