2015/04/01 本日の日本経済新聞より「数字で知る日本経済(1) 物価「2%」なぜ必要 経済正常化への旗印」

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の経済面にある「数字で知る日本経済(1) 物価「2%」なぜ必要 経済正常化への旗印」です。





 新年度が始まった。学校を出て社会人の仲間入りをする人、配置換えや転職などで再スタートする人。新たな顔ぶれで心機一転する4月に入ったのを機に、日本経済の大きな課題を覚えておきたい「数字」とともにおさらいしておこう。

 今の日本経済で最も注目の数字は何か。専門家の答えはおおむね一致する。「2%」。スーパーで売っている商品や散髪代など、あらゆる価格を集めた「消費者物価」を前の年よりも2%上げる。生活が急に苦しくなることはない緩やかなインフレ。日銀の黒田東彦総裁が目指すものだ。

 物価は「経済の体温」とされる。モノやサービスがよく売れている時ほど、物価は上がりやすいためだ。ところが日本は98年度から、毎年のように物価が下がる「デフレ」に見舞われた。13年度の物価は0.8%上がったが、海外から輸入する商品が円安で値上がりしてしまった面が大きい。

 デフレだと企業は新たな投資をためらう。お金を借りてモノを作っても売値がどんどん下がり、割に合わないからだ。家計にとってはモノが安く手に入るが、勤め先が「守り」に入っているのだから給料は増えない。

 日銀の黒田総裁はデフレを退治する「シナリオ」を作った。まず日銀はどんどんお金を刷る。世の中を回るお金を増やして金利を下げ、「この先は景気が良くなり、物価は上がる」という期待を広げる。今年100円で売る商品が来年は102円で売れると思えば、企業は借金して投資をするようになる。そんな青写真で達成する経済正常化への旗印が「2%」だ。

 ただ必ずしも日銀のシナリオ通りには進んでいない。誤算はガソリンなどの値下がりだ。原油安は幅広い品目の物価を押し下げ、値動きが大きい生鮮食品を除いた2月の消費者物価は消費税の上乗せ分を除くと前年と横ばいにとどまった。

 日銀は悩ましいはずだ。お金をさらに刷れば金利は下がり、金利の低い円は米ドルと比べて安くなり、輸入品を中心に物価は上がる。でも、せっかく安くなった原油が値上がりすると、企業や家計の負担が増え、国内の景気は冷えてしまう。

 2%の目標を追えば景気が冷える。とはいえ物価の鈍化を見過ごせば、人々のココロにまた「物価は下がっていく」という気持ちが芽生えるかもしれない。15年度はこんな矛盾への答え探しが続く。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です