2015/04/04 本日の日本経済新聞より「大機小機 大型景気が始まる」

今日の日経注目記事は、日本経済新聞のマーケット総合2面にある「大型景気が始まる」です。

デフレ時代しか知らない経営者や管理者が増えてきている中、設備投資という積極果敢策にかじを切れるかどうか、今後の日本を占う時期がやってきました。





 原油など国際商品価格の下落でわが国の交易条件が急回復している。企業物価指数をもとに計算した交易条件は昨年9月から今年2月までに13.5%上昇した。貿易統計で交易利得を計算すると年率10兆円の改善だ。この分、海外に流出していた所得が還流して景気を押し上げる。

 需給ギャップは昨年10~12月期で約12兆円のマイナスだが、原油下落と円安効果で解消は時間の問題だ。バブル崩壊以来20年あまり未曽有の長期不況が続いたが、いよいよ平成大デフレの終わりが近づいた。

 企業は設備投資を減価償却の範囲内に抑え、200兆円を超える現預金を積み上げてきた。その結果、資本ストックの伸びが鈍化、成長力を失った。法人企業統計でみると、企業(金融・保険を除く全産業)の付加価値額は約270兆円、人件費は約200兆円で20年間横ばいだった。企業は投資を忘れ、国民はゼロ成長に甘んじ、長い冬の時代が続いた。

 だが、需給ギャップが解消すれば景色が一変する。需給ギャップと企業の設備投資、付加価値額、経常利益の相関係数は過去10年間いずれも0.8前後と高い。需給ギャップ解消と同時に設備投資が拡大し、縮小均衡から拡大均衡へ経営の大転換が始まるだろう。

 設備投資を再開すれば、資本ストックが拡大して成長率を押し上げる。人口は減少しているが、女性と高齢者の労働参加率向上で、労働力人口が年率0.5%で増え始めた。技術革新で全要素生産性も高まるだろう。わが国の潜在成長率は設備投資の停滞と労働力人口の減少などで1980年代の4%台から0.6%に低下したが、これを2%程度に引き上げることは可能だ。

 新年度は事業計画を見直し、新しい長期計画を策定して拡大戦略に転じる企業が増えるだろう。期初の業績予想は慎重でも期中で上方修正され、最高益を更新する企業が増えるだろう。

 景気は消費増税による約半年の踊り場を経て、昨年9月から上昇に転じた。今回は潜在成長率の上昇を伴った息の長い大型景気になりそうだ。過去20年、ゼロ成長の下、日経平均株価もほぼ1万~2万円のボックス相場が続いた。だがデフレが終わり、景気が拡大に転じれば、ボックス圏を離れて新しい上昇相場が始まるだろう。

(富民)

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