2015/04/09 本日の日本経済新聞より「どうなる2015年度業績(2) 新興国と資源価格」

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の面にある「どうなる2015年度業績(2)新興国と資源価格」です。

この記事に為替についての言及があります。直接的な因果関係を説明せずに希望観測のように1ドル=128円ぐらいを予想し、事業計画を115~120円に設定するとあります。三菱商事という名だたる企業のCFOとして説得力に欠けるものだと感じます。

また、記事からは新興国の資源需要が期待できず、企業の収益構造を見直す動きが出ていることが分かります。為替変動という要因で収益を確保するスタンスが続くこと、また、米国の金融緩和終了に伴って生じる金利上昇により、投資マネーが米国に向かう背景となりそうな状況です。





市況回復しないが補える 三菱商事・内野州馬氏(CFO)

 ――2014年は資源価格が大きく下落しました。

 「原油や石炭などの市況は当分回復しないとみている。原油価格が下落し始めたのは昨年後半から年末にかけて。16年3月期は1年間影響を受ける。環境は厳しいが足元の価格が続く前提で事業計画をたてる。もし価格が回復すれば上乗せ要因として受け止める」

 ――資源価格の回復が見込めないなかで、どう収益を確保しますか。

 「非資源の分野では食料や機械が好調だ。汎用機械は米景気回復の追い風を受け、中東でのインフラ関連も伸びる。20年までに変動要素の多い資源事業を非資源で補う収益構造を作るのが目標だ。まだ道半ばだが、下支えはしてくれる」

 ――為替は収益にどう影響しますか。

 「全世界で金融の引き締めに入っているのは米国だけだ。日本と欧州は緩和が続いている。緩和している通貨は安くなる。円は対ドルで1ドル=128円ぐらいまでいくのではないか。事業計画は115~120円で考える。為替変動による影響度は対ドルで1円の円安が年25億円の増益要因となるのは変わらない」

 ――資源安下で投資の計画はどうなりますか。

 「20年までに資源分野では持ち分権益の量を2倍に、非資源分野は利益を2倍にする計画だ。資源への投資は開発の意思決定から開始まで5~6年かかる。すでにコスト競争力のある権益は押さえており、仕上げに向けた追加投資の段階。その時期を多少、後ろにずらすことはある。環境悪化で売りに出る案件もあるが、単に生産量を増やすために買うことはしない」

 「この環境下では当社も無傷ではない。投資にあたっての意思決定プロセスでは、資産のコスト競争力や業界での位置づけ、契約形態などのチェックポイントがある。こうしたノウハウを何十年もかかって積み重ねてきた。何かを新しくするのではなく、その機能を充実させていく」

春節商戦、手付金の顧客減 コマツ・大橋徹二氏(社長)

 ――中国の需要動向をどう見ていますか。

 「建機の稼働状況をリアルタイムで把握する遠隔管理システム『コムトラックス』を見ると、今年の稼働時間は昨年を少し上回る推移で、すでに市場にある機械は動いている。だが新しい建機はなかなか買ってくれない。2月の春節商戦でも、新年を祝う展示会で手付金を払って買う顧客がどんと減った。実際に工事で油圧ショベルを使う直前に買っているようだ。1~3月の販売台数は前年同期比4割近く落ちるだろう。中国政府が打ち出した4兆元の景気対策効果が一巡し、『新常態』になった」

 ――柱の中国需要を見込めないとすれば、どこに成長の糧を求めますか。

 「新興国の需要が厳しいなか、景気がよい北米や底打ちした欧州が安定収益の柱になる。日本は前年までに排ガス規制関連の特需があった反動でマイナス。人手不足で公共工事が十分に消化されないなどの問題も、建機の販売に響く」

 「2月に『スマートコンストラクション』という独自のサービスを始めた。ICT(情報通信技術)を活用して顧客の工事現場での生産性を高めるサービスで、人手なら1~2カ月かかる測量がわずか15分程度で終わる。月に200件の引き合いがきており、早期に年間100億円の売上高を達成したい」

 ――鉱山機械市場の低迷はいつまで続くか。

 「資源大手トップに聞いても『投資はまだ厳しい』と言う。ただ限界近くまで使ってきた機械のオーバーホール(分解補修)需要は出始めている。本体を売ったあとのサービス需要をきちんととりこみたい」

 ――量が増えないなかで、利益率を維持できるか。

 「円安に助けられているが、これだけ販売量が減ると利益率に影響は出る。15年度を最終年度とする中期経営計画で営業利益率の目標を18~20%としたが、需要減を踏まえても最低15%の数字にこだわりたい」

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