2015/04/20 本日の日本経済新聞より「グローバルオピニオン 米の次世代は中国も重視 米ピュー・リサーチ・センターディレクター ブルース・ストークス氏」

今日の日経注目記事は、日本経済新聞のオピニオン面にある「米の次世代は中国も重視 米ピュー・リサーチ・センターディレクター ブルース・ストークス氏」です。

この記事が示すものとして、同盟国の米国国民にとって、アジア人という範疇の中で中国人よりも日本人を相対的に優位に見ている感はありますが、もはや絶対優位ではないことが明らかです。日本人にとって、中国と米国の比較であれば、米国を絶対優位に見る傾向が高く、これは国民感情の調査からも明らかになっています。今は既に、日本、米国、中国が三角関係の複雑なもつれの時期に突入しています。今後、日本の人口減という凋落に従ってこのもつれがほどけ、米国と中国のきずなが強まり、日本が置いて行かれるような予想でもおかしくないと思われます。

時代が変わり、パワーバランスが変わる中、日本が自立の道を歩まない限り、国際社会の中で埋没してしまう心配をした記事でした。





 安倍晋三首相は4月26日から、日米関係の将来について話し合うために訪米する。環太平洋経済連携協定(TPP)や、中国への対応など議題は多い。米国の若い世代がこれらの問題をどう受け止めるかが、将来の両国関係の道筋について多くの側面を決定づけることになるだろう。

 米調査会社ピュー・リサーチ・センターの新たな調査によると、米国の若い世代は、上の世代に比べると日本に対しておおむね前向きな見方をしている。これは日本にとって朗報だ。日本にとって悪い知らせは、米国人が日本との経済関係の深化よりも、中国との経済関係の強化の方が重要だと考えていることだ。

 この調査で、米国人の約3分の2が日本は信頼できると考えている。18~29歳では75%に上る。日米関係がより緊密になることを望んでいる若い世代は41%で、65歳以上の27%と対照的だ。中国を信頼すると答えたのは全体では30%にすぎないが、若い世代では49%だった。次世代は米国人全体よりも日本と中国の両国に対する信頼感が高い。

 2014年にピュー・リサーチがTPPの主要目標である日本や他国との貿易の拡大について調査したところ、74%が対日貿易の拡大は米国にとってよいことだと答え、特に若者の支持率が高かった。さらに55%は、TPPは米国にとってよいことだと回答した。若い世代の支持率は65%だった。

 米国の若い世代は、中国を将来の大国とみなしている。14年の別の調査では次世代の57%が、中国が既に世界の超大国になっているか、いずれ世界の超大国として米国にとって代わると考えている。そして18~29歳の59%が対中貿易を拡大すべきだと答えた。

 今年の調査では、日本よりも中国との経済関係を強化することの方が重要だと43%が答えた。中国よりも日本の方が重要だと答えたのは36%にとどまった。若い世代の61%が中国との経済関係の緊密化が最優先課題であると答えた。そのうえ中国の経済・軍事的台頭によって「日米関係がより一層重要になる」と考える若い世代(51%)は、年長者(65%)よりも少ない。

 米国人の目には、日米関係の現状は良好で、その道筋は有望なものに映っている。米国の特に若い世代は日本を信頼しており、対日貿易の拡大と日本とのより緊密な関係を望んでいる。しかし、だからといって米国が中国よりも日本を選ぶわけではない。

 米国人は中国を経済大国で超大国とみなし、経済的に中国に近づきたいと考えている。そして米国の次世代は、旧世代よりも日本と中国の両方を信頼している。米国の若い世代にとって、アジアにおける選択は日本か中国のどちらかではなく、両方なのだ。

Bruce Stokes 米ジョンズ・ホプキンス大高等国際関係大学院(SAIS)卒。米政治誌「ナショナル・ジャーナル」の国際経済担当記者などを経て現職。67歳。

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