2015/04/23 本日の日本経済新聞より「株価2万円 さらなる上昇には 識者に聞く(上)」

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の投資情報面にある「株価2万円 さらなる上昇には 識者に聞く(上)」です。





経営者はリスクをとれ オリックス・宮内義彦氏(シニア・チェアマン)

 22日の東京市場で日経平均株価が約15年ぶりに2万円台を回復した。持続的な株価上昇の条件は何か。識者に聞いた。

 ――2万円乗せは到達点ですか、通過点ですか。

 「1989年に付けた最高値の3万8915円と比べるとまだ半分にすぎない。日本にはPBR(株価純資産倍率)が1倍以下の会社がなお多くある。日本企業が今後も収益性を高め、欧米に並ぶようになると考えれば、2万円の日経平均は驚くことではない。通過点と位置づけている」

 ――株高の流れを持続させるために、何をすべきでしょうか。

 「企業経営者がもっとリスクを取るべきだ。90年代以降の『失われた20年』で、日本の経営者はイノベーションを起こすより、コストカットやリストラを優先してきた。これは本来の経営とはいえない。もう一度、新しい事業やものづくりに挑戦しなければならない。財務内容が改善し、日本企業がリスクを取れる余地は大きくなっている

 ――政府の役割は。

 「日本のサービス産業は海外に比べ生産性が低いと言われる。(規制緩和で)こうした分野の改革を進めれば、おもしろく新しい産業が生まれるだろう。日本は最後の大きな岩盤にぶち当たっている。政府にはこの壁を壊してもらいたい。農協改革は道半ばで、雇用慣行や介護制度も非効率なシステムが残る。社会保障にまで手を入れ、財政も健全化する必要がある」

 ――オリックスの株主は6割超が外国人です。

 「日本の投資家にもっと日本株を買ってほしい。現在の株高をけん引しているのは外国人だ。日本の個人金融資産の大部分は貯蓄に回っている。この資産が投資に動き出したとき、ようやく日本市場は健全になったと言えるだろう」

株主還元より成長投資 東京エレクトロン・山本高稔氏(社外監査役)

 ――トップアナリストとして長年、株式市場に接してきた立場から見て、15年前と何が変わりましたか。

 「(日経平均が2万円をつけた)2000年当時は米国発のIT(情報技術)バブル相場で、日本でも大企業がIT関連の事業を盛んにアピールし、アナリストも関連銘柄を探そうと躍起になっていた。ブームに浮かれるなかで、株価は実力以上に上がり続けた」

 「当時と違って、いまは新しい時代が到来する兆しがある。経営者が稼ぐ力や自己資本利益率(ROE)を高める重要性を意識しはじめ、それが徐々に定着している。資本市場の活性化に向けて官民挙げて取り組もうとしていることが大きな変化だ。長期停滞を余儀なくされた日本の株式市場が、世界の投資家の注目を集めている」

 ――日本企業の姿勢をどう評価しますか。

 「クロスボーダーのM&A(合併・買収)が増えているなど、企業は積み上がった内部留保を積極的に使おうと動き始めた。中長期的な経営革新への期待も広がっている」

 ――昔の日本に後戻りすることはありませんか。

 「重要なのはITバブル時の過ちを繰り返してはいけないということだ。当時は過剰設備や不採算事業に切り込む構造改革が先送りされ、長年にわたり業績の足かせとなった。企業を苦しめた『6重苦』のうちいくつかは解消され、むしろ追い風になっている。チャンスを生かし、世界の投資家が注目する中長期の成長目標を立てて、成果を出すことだ。自社株買いなど株主還元策を強化するだけでなく、成長投資によって強みを磨く必要がある」



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です