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ミサワが宿泊施設事業マンション改築民泊法にらむ 2017/12/6 本 日の日本経済新聞より

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 ミサワホームは宿泊施設事業に参入する。築33年のマンションを改築し、12月中にホテルとしての運営を始める。集合住宅を所有する不動産オーナーに対し、建物を宿泊施設にして再活用することを提案していく。2018年6月に施行される住宅宿泊事業法(民泊法)に備え、自社グループが保有する不動産も宿泊施設として対応できるようにする。

 不動産オーナーから建物を一括して借り上げ、宿泊施設にする。ミサワホームが企画から施工、運営までを担う。ホテル従業員の管理などは社外の運営会社に委託する。

 第1弾として京都・嵐山に宿泊施設を開業する。鉄筋コンクリート造の3階建ての集合住宅を約6カ月かけて改築した。1階部分にフロントを造ったほか、エレベーターを新設した。部屋数を約半分に減らし、1部屋あたりの大きさを広げて3~4人での宿泊客の需要を取り込む。民泊仲介サイト上で集客し、民泊需要も見込む。

 ミサワホームは1987年から05年にかけて、関連会社が全国で約10カ所のホテル施設を運営・管理していた。だが経営が悪化し、リゾート事業からは完全撤退した。



日経・ヤフーがシンポジウム世界経済フォーラムCIO「人の役割は行動 すること」 2017/12/1 本日の日本経済新聞より

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 日本経済新聞社とヤフーは30日、人工知能(AI)などテクノロジーの進展によってどんな未来社会が創られるのかを議論するイベント「Tech×Future Society 2017 テクノロジーが創る未来社会」を開催した。

討論する世界経済フォーラムCIOのユルゲンス氏(左)とヤフーの安宅氏(30日、東京・大手町)

 「ダボス会議」の主催団体として知られる世界経済フォーラムのジェレミー・ユルゲンス最高情報責任者(CIO)は、人間では何年もかかる情報分析が瞬時にできる現状に触れ、「人間の役割は行動を起こすことだ」と強調した。

 ヤフーの安宅和人チーフストラテジーオフィサーは「物事の真の意味を理解する知覚能力が重要だ」と指摘。情報処理や実行ではAIが有利でも「(物事の)全体を見立てたり、何かを決めたり、人に伝えたりする仕事は人間が担う」との見方を示した。

 マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボ副所長の石井裕氏は「技術は手段で、我々の感情や夢、想像力が未来をつくる」と語った。「どういう未来を作りたいかというビジョンが原動力になる」と強調した。



トヨタ、突破口は発電所 米加州に水素使う巨大施設 2017/12/1 本日の日本経済新聞より

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 トヨタ自動車は11月30日、米カリフォルニア州で水素を使う世界最大規模の燃料電池発電所を建設すると発表した。燃料電池トレーラーへの水素供給の拠点としても活用する。世界の自動車大手が電気自動車(EV)へのシフトを進めるなか、トヨタは燃料電池車もあきらめず全方位の次世代車開発を続ける方針。発電所を水素社会実現への突破口にできるか。

トヨタはロサンゼルス・オートショーで燃料電池トレーラーも展示した(ロサンゼルス市)

 12月1日の一般公開を控えたロサンゼルス・オートショーで、トヨタがあえて発表したのは燃料電池を使った発電所への投資だった。会場には総重量36トンの巨大な燃料電池トレーラーも展示された。2週間前に米テスラが発表したのと競合するモデルだ。「トヨタは約束できることしか公表しない。準備が整えば一気にやる」。チーフエンジニアのアンドリュー・ランド氏は目標時期に間に合わないのが常態化しているテスラを皮肉った。

 トヨタは排ガス規制を厳しくするカリフォルニア州ロングビーチ港で商用の燃料電池車を増やす計画だ。発電所も同港に建設する。畜産業が盛んなカリフォルニアでは家畜のふん尿が簡単に手に入る。そのふん尿由来のバイオガスから水素を取り出して発電に使うという。ランド氏は「農業地域では燃料電池が地域電力の選択肢の1つになる」と話す。

 同州では新電源への追い風も吹きつつある。2019年から家庭用の電気料金が細かく変動する仕組みになり、ピーク時の料金が急激に上がる。負担を軽減するため、地域単位で分散型電源の導入が進む可能性が高い。

 発電所を増やし、それを水素スタンドとしても使えば、燃料電池車普及の課題である水素の供給設備不足は緩和に向かう。だがネックは車本体の価格の高さだ。トヨタの燃料電池車「ミライ」を解体し分析した競合企業の技術者は「原価は販売価格の倍近くかかっている可能性がある」と指摘する。とくに炭素繊維を使う水素タンクの価格はなかなか下がらない。

 それでもトヨタが次世代車開発を全方位で進めるのは、早期の絞り込みによるリスクを避ける狙いがある。次の本命はEVではないのか。ランド氏は「火力発電を置き換えるには水素も必要だ。(EVで使う)重い蓄電池には不利な航空機向けの需要も今後出てくる」と水素時代の早期到来の可能性を強調した。

 トヨタの発表から少し後、オーストラリア南部ではテスラが約3万世帯分の需要に相当する世界最大規模の蓄電池を稼働させた。トヨタが建設する発電所の発電量は2350世帯分。同じ世界最大でもテスラのプロジェクトは桁違いだ。

 テスラは狙いを付けた市場をとにかく作り、量産によるコストダウンで後から回収する綱渡りのような戦略。トヨタとは考え方が根本的に違う。だが車の変化はかつてない速さで進む。流れを読み誤ればトヨタといえども強さを失う可能性は否定できない。(ロサンゼルス=兼松雄一郎)



楽天、「民泊」丸抱え 先行エアビー追い上げ 2017/11/29 本日の日本経済新聞より

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 楽天が一般住宅に旅行者らを有料で泊める民泊事業に本腰を入れ始めた。29日、民泊物件の所有者の業務を代行するサービスを始めると発表した。民泊では「宿泊」、予約などの「仲介」、そして運営などの「管理」があるが、楽天は仲介だけでなく管理などまで一貫して担う。民泊サービスでは異例だ。国内でも大きく先行する仲介世界大手の米エアビーアンドビーを追撃する。

 「ブランドに基づいた高品質なサービスを提供したい」。楽天LIFULLSTAY(東京・千代田)の太田宗克社長は29日に開いた会見で意気込みを語った。新サービスでは一軒家や古民家、アパートの改修のコンサルティングから料金設定まで一貫して担う。「RakutenSTAY」の統一したブランドで売り出す。楽天は仲介業者がこれまで手を出さなかった領域に踏み出した。

 2018年6月に予定される住宅宿泊事業法(民泊法)の施行により、大田区などの特区に限られていた民泊は全国で解禁される。楽天はこれに合わせて民泊の仲介サービスを開始する予定だ。太田社長は「合法で安心な民泊が普及するきっかけにしたい」と話す。

 だが、最大手のエアビーは国内ですでに約5万6000室の物件を登録するなど実績を積み上げている。現在合法的に民泊を営むためには、特区で認定を受けるか旅館業法の簡易宿所の許可を得る必要がある。エアビーはこうした許可を得ていないという批判をいとわずに増やしてきた。

記者会見で事業概要を説明する楽天LIFULLSTAYの太田社長(29日、都内)

 一方でコンプライアンスを重視する日本企業は手を出せずにいた。民泊法の施行に合わせて許可を得ていない物件の取り締まりも厳しくなる見通し。日本企業にとっては公平な競争条件が整う。だが、エアビーにつけられた差をどう埋めるかは楽天を含む日本企業にとって大きな課題だ。

 楽天はまずは海外大手との連携でエアビーに対抗する。楽天の訪日客に対する知名度はエアビーなどの海外勢に比べて劣る。そのため中国大手の途家(トゥージア)や米エクスペディア子会社のホームアウェイとも連携し、訪日外国人客(インバウンド)を誘客する。

 加えて、切り札と考えたのが業務代行だ。楽天としてはできるだけ優良な宿泊施設を多く登録したいが、清掃や料金設定、本人確認など空き部屋を持つ個人にとって民泊を始めるハードルは高い。こうした負担を楽天が代行することで、民泊の在庫を増やしたい考えだ。太田社長は「民泊事業の収益の中心は仲介になる」と話す。

 ただ、楽天の負担は重い。民泊物件の運用や管理といっても予約を受け付けるところから、退室後の部屋の清掃まで。需要や相場を読んで料金設定するのも容易ではない。それぞれの業務を代行する業者がいるぐらい。仲介サイトの運営者が手掛けると手間がかかるうえ、人件費も高くつく。

 エアビーの推計では16年の同社の経済効果は約9200億円と15年比で8割増えた。民泊利用者が増えれば既存事業への恩恵は大きい。楽天の場合、旅行予約サービスや小規模店舗で使える決済など多様なサービスを持っている。広大な市場を取りこぼさないため、民泊解禁前に追撃態勢を整えに動く。民泊法の足音が近づくなか、前哨戦はすでに始まっている。(清水孝輔、諸富聡)



パート時給上げ、思わぬ人手不足「年収の壁」自ら働く時間減 営 業時間短縮も 2017/11/24 本日の日本経済新聞より

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 パート社員の時給増が流通や外食業界の人手不足に拍車をかけている。税や社会保険料の負担で優遇される目安の103万円や106万円といった「年収の壁」に届きやすくなり、働く時間を減らす人が増えているためだ。働き方改革で正社員の残業による穴埋めも難しくなり、営業時間見直しを迫られる店も出てきた。

 「この2年で時給が100円くらい上がった。以前は月に17、18日働けたが今は14日くらい」。横浜市のスーパーで働く女性(55)は話す。時給は980円。同じ店で12年働くベテランだが夕方や夜間など人手が足りない時間のシフトに入れない。時給が上乗せされれば社会保険料で自己負担が生じる年収106万円を超えてしまうためだ。

 1年の前半に働き過ぎ年末にかけて週4日の勤務を3日にした同僚もいる。職場は人材派遣を利用しながら何とか業務を回している。

 厚生労働省の統計によると、卸売・小売業で働くパート社員の時給は2017年1月から1000円前後で推移する。2年前から4%ほど高い。一方、17年平均の月間労働時間は92時間で2年前から3%減っている。

 時給が1000円の場合、週4回、1回5時間程度の勤務で、世帯主の配偶者控除(特別控除)が減り所得税の負担が重くなる年収103万円を超える。「年末にボーナスを出すと、辞退する人さえいる」(大手スーパー)

 時給を上げない待遇改善で、労働時間を確保する動きも出始めた。オリックスはパート社員向け退職金制度の導入を企業に働きかける。

 同社の「選択制確定給付企業年金」はパート従業員が報酬の一部を任意に積み立て、退職時に企業の負担分を加算した金額を受け取る仕組み。月々の収入を減らして年間の労働時間を増やせる。

 ドトールコーヒーが9月に導入し、ビアホール運営のキリンシティ(東京・中野)も近く取り入れる。オリックスの三宅規文課長は「問い合わせが多い」と話す。

 パート社員による勤務調整は以前からあった。ただ今年は時給増に加え、多くの企業が働き方改革に取り組んでおり「正社員のサービス残業で店を回しにくくなった」(中堅スーパー)。企業は高コストを覚悟して高い賃金でパートや派遣労働者の数を増やすか営業時間を見直すかという選択を迫られている。

 阪神地域で7店を持つ地場スーパーのアカシヤ(大阪市)は原則毎日だった営業日を見直し今年8月末、日曜を全店定休日にした。店舗の求人サイトでは「日曜休みで主婦さんも働きやすい」などとうたう。

 配偶者控除が減額する基準は2018年、103万円から150万円に引き上げられる。ただ配偶者がいる社員に「配偶者手当」や「家族手当」を支給する企業では、条件を配偶者控除に合わせて103万円以下としていることが多い。社会保険料の自己負担基準となる106万円や130万円の「壁」を意識するパート社員も少なくない。時給増がパート社員の勤務時間を抑制する状況はすぐには解消しなさそうだ。



ヤフオク、悪質転売排除へ一歩出品禁止ルール、大量出品の削除に期待も 2017/11/10 本日の日本経済新聞より

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 ヤフーがオークションサービス「ヤフオク」のガイドラインを改定し、転売目的とみられるチケットの出品を禁止した。ルール違反の出品は発見次第削除し、悪質な出品者に対してはアカウントの停止処分も検討するという。チケットの高額転売で荒稼ぎする「転売ヤー」を追い出すことができるのか。それとも、いたちごっこが続くのか。

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「嵐」のチケットはペアで7万円を超える値が付いている

 ルール改定の発表は8日。ただ、9日の昼時点では、引き続き転売目的とみられるチケットが多数出品されている。

 ヤフオクで「チケット」と検索すると、約1万8400件の出品が確認できる。その中でも人気なのは歌手のコンサートやライブ、宝塚歌劇団の公演、韓国の平昌冬季五輪のフィギュアスケートのチケットなどだ。

 人気アイドルグループ「嵐」の12月の東京ドーム公演はペア2万円で入札が始まり7万2000円まで跳ね上がっている。安全地帯の11月の日本武道館でのライブチケットは即決価格として3万2000円の提示。韓国の女性グループ「TWICE」のスペシャルチケット(写真撮影の権利付き)は22万1000円だ。

 ただ、今回のヤフーの措置が転売対策に効果がないというわけではない。同一アカウントによる大量出品を警告無しで削除できるようにすることで、チケットを大量に入手して売りさばく手口を崩せるからだ。

 大量出品は目立つためアルゴリズムによる監視網に引っかかりやすい。また、多くの入札を集める転売者は利用者からの評価が高い。取引実績に応じて評価がつくためだが、こうしたアカウントを重点的に監視して追い出すことも可能になる。

 チケットの転売は制限すべきでないとの意見もある。何らかの理由でイベントに参加できなくなった際に、オークションサイトなどで正規に近い価格で売れるからだ。

 問題視されるのは異常な高値による転売だ。定価と転売価格の差益は、主催者側には一切入らない。高額での取引がまん延すればファン離れが起き、エンターテインメント市場そのものの縮小を引き起こしかねない。

 警察もこうした行為を問題視し始めた。兵庫県警は6月、人気アーティストのライブの電子チケットを転売目的で購入したとして43歳の男性を逮捕した。容疑は詐欺。公共の場でのダフ屋行為は迷惑防止条例などで取り締まれるが、ネット上では明確な禁止ルールはないとされていたため、捜査当局の方針転換との指摘が企業の法務担当者から出ている。

 政府や超党派の国会議員で組織するスポーツ議員連盟は2020年の東京五輪をにらみ、チケットの高額転売を規制する法整備を検討している。

 こうした状況で、大手ネット企業のヤフーが転売対策を明確に打ち出した影響は大きい。「高額転売は不適切」との認識がネット全体に広がる効果が期待できる。利用客が適正価格で取引できる再販市場を整備することも健全なエンターテインメントの発展には必要だ。

(石塚史人、指宿伸一郎)



固定電話、全国一律に NTT東西がIP化 24年1月に3 分8.5円データ回線移行、対策急ぐ 2017/10/18 本日の日本経済新 聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の企業面にある「固定電話、全国一律に NTT東西がIP化 24年1月に3分8.5円データ回線移行、対策急ぐ」です。





 NTT東日本とNTT西日本は17日、固定電話をインターネット技術を使ったIP電話に切り替える工程表を発表した。2024年1月から1年かけて切り替え、料金も現在の距離別から全国一律に改める。固定電話のIP化は世界でも前例がない。NTTは企業ユーザーを含めて混乱が起きないように移行対策を徹底する方針だ。

NTT東西はIP網への移行スケジュールを発表した(17日、都内)

 IP電話の通話料金は全国一律、3分8.5円とする。これまでは通話先が長距離になるほど料金が高くなっていたため、大幅な値下げとなる。60キロメートルを超える通話料で約8割安くなる。

 通話先によって利用者が電話会社を選べるマイラインは廃止される見通し。NTT東西はマイラインの代替サービスを検討する。

 過去にはインターネット回線を使ったIP電話の品質悪化が指摘されたこともあった。だがNTT東西が光回線上で提供しているIP電話は、音声通話を優先的に伝送する仕組みなどを導入し、品質を確保している。NTT東西は、固定電話網のIP化によって新たに提供するIP電話も、同様に固定電話並みの品質を確保するとしている。

 世界的に通信の主役は固定電話から携帯電話に移り、契約者が減り続ける固定電話網をいかにして維持するかが課題となっている。日本国内の固定電話の契約数はピーク時の1997年度に6322万件あったが、現在は約2100万件まで減っている。

 海外でも固定電話をIP化する機運はあるが、主要国で成功した事例はない。英国の大手通信事業者BTが固定電話網のIP化を計画したが、頓挫した。「光回線への切り替えを狙ったが、利用者の同意が得られなかった」。海外の事情に詳しい情報通信総合研究所の岸田重行上席主任研究員は指摘する。

 NTTが固定電話のIP化を急ぐ背景には、維持コストの増加がある。交換機の販売がすでに終了し、交換部品も少なくなっている。NTT東西は交換機を安価なIP対応機器に切り替えることで、将来のコスト負担軽減を狙う。

 IP化後も新しい電話機の買い替えは必要ないなど、「利用者にとって追加負担は発生しない」(NTT東西)。ただ、法人顧客の一部には影響が出る可能性がある。

 NTT東西はIP化と同時に総合デジタル通信網(ISDN)のデータ通信の提供を終了する。ISDNは、幅広い業界で企業間の受発注データをやり取りする「電子データ交換(EDI)」の回線に使われている。情報サービス産業協会の藤野裕司EDIタスクフォース座長は「ISDNの終了でEDIが正常に動作しなくなる恐れがある」と指摘する。

 24年までにインターネットなどへのEDIの切り替えが必要だが、EDIがISDNに依拠していることを知らない企業は多い。「このまま十分に移行準備ができなければ、企業活動に混乱が生じかねない」(藤野氏)。そのため、NTT東西は11月上旬から固定電話サービスの請求書にお知らせを同封し、周知活動を開始するほか、新聞広告やテレビ広告による告知も計画する。

 固定電話の契約数は24年ごろには1000万件程度まで減るとの予測もある中、増え続ける維持コストの低減に道筋をつけたNTT東西。今後は新たな収益を生み出す事業創出が課題となる。



インスタグラム国内2000万人突破 「ネット通販と連携も」 2017/10/4 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の企業面にある「インスタグラム国内2000万人突破 「ネット通販と連携も」」です。





 米フェイスブック傘下の写真共有アプリ「インスタグラム」は3日、日本での月間利用者数が2000万人を超えたと発表した。昨年末から25%増と大きく伸びた。世界全体では8億人の利用者を抱える。3日、日本経済新聞のインタビューに応じた同社幹部は、インスタグラムとネット通販とを連携させるサービスを日本でも準備していることを明らかにした。

■「インスタ映え」がブーム

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インスタグラムの日本での利用動向を発表する、フェイスブックジャパンの長谷川晋代表(3日、都内)

 利用者数は同日、都内で開催した広告主向けのイベントで発表した。インスタグラムは画像や動画を投稿して友人や知人らと共有するアプリで、2010年にスタート。スマートフォン(スマホ)の広がりに合わせ、利用者数が拡大している。個人が写真や動画を投稿するだけでなく、宣伝やマーケティングなどに使う企業も増加している。

 日本の利用者数は15年時点で810万人だった。著名人の投稿を見るだけでなく、日常生活の写真をアップする一般のユーザーも急増。友人らに「いいね!」をたくさん押してもらえる「インスタ映え」するような商品や場所も人気になっている。

 ユーザーの増加に伴い、プロモーションに使う企業も増えている。多くのフォロワーを持つ「インスタグラマー」と組むなどして、自社の商品やブランドの魅力を伝えている。

■撮った商品、買えるように

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インスタグラムのケビン・ウェイル最高製品責任者

 3日、インタビューに応じた同社のケビン・ウェイル最高製品責任者は、インスタグラムとネット通販とを連携させる取り組みを「日本でも近日中に始める」と明らかにした。

 画像に商品価格や販売サイトの情報をひもづけておき、サイトに移動してすぐに買えるようにするもので、既に米国では試験運用している。具体的な時期は「コメントできない」としたが、日本でもまずは限定的に始めるとみられる。

 ウェイル氏は日本の利用者について「春に桜の花の写真をシェアするなど、ビジュアルを大事にしている」と指摘。24時間で投稿画像が消える機能の提供などを通じ「日常のささいなことでも気楽にシェアできるようにする」と述べた。

(諸富聡)



掃除機の雄ダイソンEV走らす 家電・車、垣根低く 2017/9/28 本日の日本経済新聞より

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 家電大手の英ダイソンは26日、2020年までに電気自動車(EV)に参入すると発表した。主力のコードレス掃除機などで培ったノウハウをEV開発にいかす。世界的なEVシフトが進むなか、異業種も触手を伸ばしてきた。エンジン車に比べ格段に参入障壁が低いEVの隆盛は、自動車業界の勢力図を一変する可能性も秘めている。

 「いつか車を実現する日のために技術開発を絶えず進めてきた」。創業者のジェームズ・ダイソン氏は同日、ロンドンの事務所でEVへの参入を宣言した。

 400人規模の体制で、バッテリーから車体の設計・開発まで基本的に自前で手掛ける。英高級車メーカー、アストンマーティンから技術者をスカウトしている話は以前からあったが、計画公表を機に技術者の陣容を拡大する。開発には20億ポンド(約3千億円)を投じる方針だ。

 関係者を驚かせたのはEVの肝となる電池を自前で開発することだ。しかも、採用するのは現在主流のリチウムイオンより倍以上の容量があり、充電時間を大幅に短縮できる「全固体電池」という。トヨタ自動車なども同電池の開発を急ぐがダイソンがEVを発売する20年には間に合わない。「液体を使わないので安全で過熱しにくく充電も速い」(ダイソン氏)

 すでに2年前に米ミシガン州の新興企業、サクティー3を9千万ドル(約100億円)で買収、EVに搭載できるよう改良してきたという。さらにモーターも掃除機で培った技術を進化させ、EVに搭載する。

 具体的な販売台数や仕様などについては口をつぐむが、「スポーツカーでも格安車でもないものになる。他社の既存EVとは根本的に違ったものになる」(ダイソン氏)

 環境規制の強まりを受け、世界的にEVシフトが進むが、ガソリン車に比べて部品点数が4割少なく、高度な擦り合わせ技術が不要になるEVの参入障壁は低い。新興勢の筆頭格である米テスラは7月28日に初の量販型EV「モデル3」の出荷を始めた。価格を3万5000ドルからに抑え、既に約50万台を受注した。18年までに年50万台の量産体制を整える計画だ。中国勢もバッテリー会社から参入した比亜迪(BYD)などは比較的安いEVを武器に大都市を軸に販売を伸ばす。

 迎え撃つ格好となる日本勢は「急速にEVに取って代わることはない」というのが共通認識だが、カギとなる電池まで次世代のものを最初に搭載しようとするスピード感は脅威だ。

 傘下にエンジンや変速機を手掛ける系列部品メーカーを多く抱えるトヨタ自動車の悩みは深い。EVではこうした部品が不要となる。急速なEVシフトは系列部品メーカーにとって死活問題になりかねないことから、及び腰にならざるを得ない。

 世界初の量産EVを7年前に発売した日産自動車は2代目「リーフ」を来月発売する。航続距離を4割伸ばすなど「EVの先駆者」(西川広人社長)としての意地を見せるが、勢いづくテスラや革新的なイメージが浸透するダイソンに対抗できるか、真価が問われる。

 異業種からの参入に慣れていない自動車各社は家電やIT(情報技術)メーカーの経営のスピードについていけるのか。目測を誤れば、既存の自動車メーカーにとって、大きな致命傷になりかねない。

 (篠崎健太、藤野逸郎)



ビジネスTODAY スタバ、揺らぐ「独走」 出店加速に陰る満 足度 苦肉のポイント導入 2017/9/20 本日の日本経済新聞より

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 スターバックスコーヒージャパン(東京・品川)の独走態勢が揺らぎ始めている。出店加速で歯車が狂ったのか、かつて首位だったカフェ業界の顧客満足度調査でランキング圏外に後退した。混雑などを敬遠し、客が他のカフェやコンビニに流れている。19日には来店促進のためポイント制度の導入を発表。「スタバ1強」といわれた地位を守れるのか。

新サービスを説明する水口CEO

 「客との深いつながりをつくることが大切だ」。同日、都内で開いた発表会。水口貴文最高経営責任者が約1年ぶりに公の場に姿をみせ、新サービスの狙いを語った。

 20日に始めるサービス「リワード」は、専用プリペイドカードで50円支払うごとに1ポイントを付与し、新商品の先行購入などの特典を用意する。ただ、同種のサービスは他の外食チェーンではもはや当たり前。実はスタバも米国では8年前に導入済みだ。

 なぜ今なのか。水口氏は「日本でもようやくプリペイドカードが広まってきたから」と説明するが、競合他社幹部は「目新しさはなく、今さらという感じ」と首をひねる。

 6月にも「スタバの異変」がネット上で話題になった。日本生産性本部が毎年実施している顧客満足度調査のカフェ部門で、スタバが5位以下の圏外に消えたのだ。同本部によると、価格の高さや混雑が消費者のイメージを悪くしているという。水口氏は「(調査結果は)気にしていない」と話すものの、同社と消費者の認識にずれが生じている可能性はある。

 日本上陸から21年。スタバは客に自宅や職場と違う心地よい居場所を提供する「サードプレイス」戦略で、日本のカフェ市場を広げてきた。2001年の株式上場後も業績は堅調で、利益率は常に外食トップクラスだった。その収益をすべて取り込むため15年に米スタバが日本法人を完全子会社化。ここから出店が加速する。

 年20~50店程度だった出店数は年80~90店に拡大。今年は100店にペースアップし、20年までに現在の1300店を1500店にする計画だ。店舗の増加と逆行するように、満足度調査の結果は15年度に3位、16年度には4位に落ちた。

 1日当たりの来店客数もこの5年で4割増え、店の混雑が深刻になっている。都内に住む30代の男性会社員は「スタバはメニューが高く、いつも混んでいる」と最近はタリーズコーヒーなどを利用することが多くなったという。

 スタバの売上高は16年9月期に約1600億円で、2位のドトールコーヒーのほぼ2倍。だが、ある国内証券アナリストは「店の混雑などで客が流出しているうえ、競合も似た商品を多く出すようになってきた」とその成長性を危惧する。

 全日本コーヒー協会によると16年のコーヒーの消費量は4年連続で過去最高を更新した。少子化で縮小する外食市場では唯一残された成長分野を巡り、コンビニやファストフードも攻勢をかけている。競合のカフェも希少な豆や快適さにこだわった店を出すなど、スタバとの違いが薄れてきた。リードを守るためにも、イメージの立て直しは急務だ。(小田浩靖)