GLOBAL EYE スタバ「仕事帰り」戦略 次の成長、ワインでつかむ 2016/03/29 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞のグローバルBiz面にある「GLOBAL EYE スタバ「仕事帰り」戦略 次の成長、ワインでつかむ」です。





 コーヒーからワインへ――。米コーヒーチェーン大手のスターバックスが「帰りがけの一杯」の需要取り込みを進めている。アルコールも提供する店舗の展開を米本国で加速している。ひととおりの出店を終えた先進国市場での次の成長の芽に育てようと、英国に続き30日に日本に海外2番目となる店を開く。競合の激しい「酒場」市場でも「スタバ」ブランドを確立できるのか。

ワインや地ビールを提供する「イブニングス」(米シアトル)

 「仕事帰りにふらっとワインを飲みに来るのが楽しみ」。ジョセフ・テージャスさん(36)は週に3~4回、米西海岸のシアトル市内のアルコールも提供する「スターバックス・イブニングス」を訪れる。時には1人でリラックスしに、あるときは同僚や友人との会話を楽しみに来る「最も好きな場所の一つ」だ。

 スタバは2010年から「イブニングス」の展開を始めた。全米の約1万2700店のうち、イブニングスを約300店にまで増やした。年内にさらに100店を出す計画を持つ。

 通常の店舗と同様、コーヒーやラテも提供するが、目玉はアルコールだ。メニューには500種類から選び抜いたという10種類のワイン、200~300種類からよりすぐった5種類の地ビールが並ぶ。料金もワインは7ドル(約800円)から、地ビールは4ドルからと、米国の大都市では比較的手ごろな設定だ。

 スパークリングワインに合うトリュフ味のポップコーン、赤ワインに組み合わせるマカロニ・チーズなど飲み物が主役となるつまみもそろえた。

 イブニングスワイン・地ビール担当ブランドマネジャーのダニエル・エックマン氏は「一日の休息時間に、コーヒーの代わりに手軽にワインを楽しめる第3の場所」と位置づける。

 スタバの15年9月期の売上高は前期比17%増の191億6270万ドルと好調だ。最大市場の米国が順調なうえ、中国での展開が加速している。

 「中国は世界で最も重要かつ成功している市場の一つで、いつか米国をしのぐだろう」と、ハワード・シュルツ最高経営責任者(CEO)は中国事業の成長に期待を寄せる。中国では現在約2千店を展開し、今後5年間は年500店のペースで新規出店する計画だ。

 かたや北米など先進国の成熟市場ではひととおりの店舗展開を終えた。さらなる事業拡大に向けアルコールの提供でコーヒー以外の需要開拓をすることにした。海外展開も進め、30日に東京・丸の内に新店を開く。海外では英国に続く2店目でアジアでは初となる。

 日本では働く女性が仕事帰りに立ち寄れる店として展開する。ハウスワインは1杯850円で提供する。日本の外食チェーンでサラリーマン向けの「ちょい飲み」サービスが広がる中、「気分転換の一杯」という文化を女性にも植え付けられるかどうかがカギとなりそうだ。

 地方の小さなコーヒーショップから始まり、今や世界70カ国で2万4000店近くを構えるグローバル企業に成長したスタバ。そのサクセスストーリーに新たな1章が加わるのだろうか。

(シアトルで、高橋里奈)



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