Q&Aスンニ派とシーア派 なぜ対立? 実情は利権争い 2016/01/05 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の総合2面にある「Q&Aスンニ派とシーア派 なぜ対立? 実情は利権争い」です。





 同じイスラム教徒でありながらスンニ派とシーア派の国はなぜ対立するのか。背景には原油などの経済利権を巡る争いもある。

 Q スンニ派とシーア派の違いは。

 A もともとは預言者であるムハンマドの後継者をめぐる考え方の違いがある。632年にムハンマドが死去した後、娘婿でいとこのアリを含む4人を最高指導者のカリフとして認めたスンニ派に対し、シーア派はアリとその子孫を正統な後継者と位置づける。世界のイスラム教徒人口のうちスンニ派が約8割、シーア派が1割強を占めるとされる。

 Q どうして対立するのか。

 A 必ずしも信者同士が互いを敵視しているわけではない。イラクなどでは異なる宗派同士が結婚することもしばしばだ。

 表面的には宗派対立でも、実は経済的な利権争いであることも多い。スンニ派の王室が支配するサウジアラビアでは東部の油田地帯にシーア派が多く暮らすが、経済的に冷遇されていると不満をくすぶらせている。

 イラクではフセイン政権の崩壊で多数派のシーア派が政権を握った。利権を失ったスンニ派旧支配層が過激派組織「イスラム国」(IS)の台頭に手を貸したとされる。

 Q 対立が戦争に発展した事例もあるのか。

 A 1980~88年まで続いたイラン・イラク戦争はシーア派のイランによるイスラム革命の影響が及ぶことを恐れたサウジなどの湾岸諸国が当時はスンニ派政権だったイラクを後押しする構図だった。現在進行中のイエメンやシリアの内戦も、中東地域の覇権を巡る代理戦争の様相を呈している。

(イスタンブール=佐野彰洋)



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