RIZAP社長「七顧の礼」 2018/05/30 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の「RIZAP社長「七顧の礼」」です。





RIZAPグループがカルビーの松本晃会長兼最高経営責任者(CEO)を、代表取締役最高執行責任者(COO)に迎え入れる。自らの自由を縛りかねない実力経営者をなぜ招いたのか。

瀬戸健社長にとって松本会長は憧れの経営者だった。最近になって松本会長を紹介された瀬戸社長は直近で7回も面会している。三顧の礼どころではなく、七顧の礼だ。

瀬戸社長は松本会長と会っても「RIZAPはここが足りないんです」「組織の規律が緩くて」など問題点をさらして、ほぼ聞き役に徹した。

3月27日。瀬戸社長は橋渡し役であるグループの役員に松本会長の招請を指示する。これは偶然だが、松本氏がカルビー会長の退任を発表する日と重なっていた。

松本氏は了承してくれたが、問題はポスト。瀬戸社長は「会長かCOO」を持ちかける。会長だと大所高所からの立場で、COOだと一緒に切り盛りする立場になる。すると松本会長はCOOを選ぶ。「どちらでもいいと思っていたけど、まさか現場で汗をかいてくれるとは」(瀬戸社長)

瀬戸社長の経営のべースにあるのは「ヒトは変われる」。偏差値30台から猛勉強して数カ月で明治大学に入学。バイト先で社会常識のなさを指摘されて苦手な読書に挑み、今は猛烈な読書家だ。

「事業の成否を分けるのは顧客が最終的に満足することを企業がコミットしているかどうか」。そう語る瀬戸社長にアパレル、出版、サッカーチームなど様々なM&A(合併・買収)案件が持ち込まれる。これらを次々に買収し、拡大するのがRIZAPグループだ。

多様性というと聞こえはいいが、だぼはぜの投資にも見える。それゆえに松本会長という信用と、膨れあがったグループのグリップが必要になった。

松本会長は70歳、瀬戸社長は40歳。親子ほど年が離れ、経歴や性格も違うツートップが今後仕切るRIZAPグループ。「化学反応が楽しみ」(瀬戸社長)「おもちゃ箱のような楽しいイメージ」(松本会長)と前向きな2人だが、先が見えない時代にふさわしい実験であることは間違いない。

(編集委員 中村直文)



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